年末年始の動きが各地で出そろってきたので、今号ではその概況について述べたい。
今年度の年末年始は昨年度とは若干異なる。昨年度は1月4日から仕事始めになる会社が多く、年始の需要が弱くなり、年末の需要が高くなる傾向であったが、今年度は4、5日の休みを取ると、29日から連休となるために、昨年度よりは年始の動きがよいのが特徴である。とはいえ、30日~2日の高需要日とは比べるべくもないので、注視は必要である。
細かな日単位で見ると、やはり31日の需要が突出している。続いて1日、30日がすでに満室となっている施設が多く、この3日間の需要が非常に高い。次いで、2日となる。12月29日も比較的需要が高いが、30日~2日ほどではないので、細かな調整が必要である。
相変わらず、難しいのが28日、3日であるが、今年度は特に3日の稼働が良い施設も見受けられるので、去年に倣って平日料金並みに設定している場合は、料金の見直しを検討したい。
1月8日までの連休を設けている企業が多い地域の周辺施設は、1月4、5日の需要も望めるので、注視してほしい。とはいえ、高需要とも言い切れないので、基本的には稼働を優先しつつ、コントロールするということが必要であろう。
昨年度同様に25日~27日は需要の谷となっており、稼働優先施策を取るべき日程であるので、見直しをかけてほしい。
ただし、インバウンド需要が高い地域は少し様相が異なり、クリスマス休暇を含めて、23日あたりから連泊するお客さまもあるので、25日~27日も比較的需要が望める場合もある。
念のためであるが、昨年度は23日~25日が3連休であったため、23日、24日が高稼働の施設が多かったが、今年度は異なるため、万が一、去年の実績を基に設定をしている場合は修正が必要である。
上述したように、地域差、施設の個体差があるので、全ての地域では当てはまらないが、概ね全国のエリアで同じような動きをしている部分を記載したので、これからの最後の追い込みの参考にしてもらえれば幸いである。
(アビリティコンサルタント・プライムコンセプト取締役 内藤英賢)