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2025年になりAIかいわいの動きが活発だ。特にChatGPTでAI革命の旗手となったOpenAIの動きが活発だ。直近でも、トランプ大統領、サム・アルトマンCEO、ソフトバンクグループの孫正義会長を中心にAI関連のニュースが報道されない日はない。
その中で特に話題の中心となっているのが、「AIエージェント」である。AIエージェントはAI革命の本丸といわれているので、ぜひ情報をキャッチアップしておいてほしい。
AIエージェントとは「自律的に、継続的に学習的しながらタスクをこなすAI」なのであるが、もう少し端的に言うと「超優秀な部下」というイメージであろうか。
優秀な部下に対して、例えば「この商品を100個売りたいのだが」と伝えると、(1)「その商品の特性を理解し」(2)「その商品のニーズがありそうな顧客をピックアップし」(3)「刺さりそうなメールの案内文面を作成し」(4)「アポ取りを開始する」という一連の流れを言われなくても実施する。この(1)~(4)を自動的に行うAIというイメージである。
具体的にはOpen AIの「Operator」というモデルがそれにあたる(現時点では米国のみ提供。まもなく日本にも提供予定)のだが、発表動画を見てほしい。AIが自律的にWebを検索する様子は衝撃的である。
もちろん、まだまだ誕生したばかりなので、すぐには実用的に使えるかは不透明である。
しかし、思い出してみてほしい。ChatGPTは一般公開からわずか2年で、さまざまな分野で人間の知能を超える結果を出しつつある。
このAIエージェントはパッと思いつくだけでも、とてつもない可能性を秘めている。例えば、電話の1次受けは人間である必要がなくなるであろう。または先ほどの事例のように営業のアポ取りも、もはや人間がやる必要はなくなるであろう(すでに、そのような製品は生まれている)。
多くの識者が今年は「AIエージェント元年」になると唱えている。2年前にChatGPTに少し触った以来という方がいれば、ぜひ、再びAIに触れてほしい。それだけでも驚くべき進化を感じるはずである。
(株式会社アビリブ・株式会社プライムコンセプト 内藤英賢)
(2025年2月10日号掲載コラム)