
新年度を迎えるにあたって、補助金の情報が相次いでリリースされているので、今号では宿泊施設において活用できそうな補助金を紹介していきたい。まずは、観光庁より「観光地・観光産業における人材不足対策事業」の募集がスタートした。
こちらは去年に続く補助金であり、かなり活用した施設も多かったので、既知情報ではあると思うが、念のため取り上げておきたい。以下概要である。
(1)内容‥宿泊施設において、人手不足の解消につながるようなシステム導入や設備投資(2)補助額について‥補助率は2分の1で、上限額は1施設あたり500万(1法人で3施設まで)(3)受付期間(1次)について‥令和7年3月24日~5月23日。
具体的な対象となるものは、募集要項にも記載があるが、スマートチェックイン機、チャットボット、PMS、レストラン等の配膳ロボット、清掃ロボットなどである。
続いて、観光庁より「宿泊施設サステナビリティ強化支援事業」もリリースされた。こちらも昨年に続いてであるので、既知情報を含むかとは思うが、以下概要である。
(1)内容について‥宿泊施設において、既存設備を入れ替えることで建物全体の省エネ対策になるもの(具体的には省エネ型空調やボイラーなど)(2)補助額について‥補助率は2分の1で、上限額は1施設あたり1千万(1法人で3施設まで)(3)受付期間(1次)について‥令和7年3月24日~5月30日となっている。
最後に、こちらは中小企業庁からであるが、「中小企業新規事業進出補助金」である。こちらは、コロナ禍にあった事業再構築補助金の後継と言われており、補助金額も大きい。以下概要である。
(1)内容について‥既存の事業とは異なる、新市場・高付加価値事業への進出にかかる設備投資等を支援(2)補助額について‥補助率は2分の1で、上限額は9千万(各種条件あり)(3)受付期間について‥調整中―となっている。
いずれも有効活用すれば、事業をサポートする補助金となるが、1点だけ気を付けてほしいのは、昨年も述べたが、補助金を使うために無理やり導入するというスタンスでは本末転倒になるということである。
(株式会社アビリブ・株式会社プライムコンセプト 内藤英賢)