あつみ温泉萬国屋、サントリー商品の取り扱い拡大


真鯛をふんだんに使った朝食

老舗旅館として高級路線を目指す

 創業から350年余りという山形県あつみ温泉にある老舗旅館の萬国屋(104室)。千年の歴史を持つ名湯、あつみ温泉は庄内屈指の規模を誇る男女入れ替え制の大浴場2カ所と、庭園露天風呂を加えた合計3カ所で心地の良い時間を過ごすことができる。

 客室の充実も特徴だ。最上階にある特別室は源泉かけ流しの露天風呂付き。また、源泉かけ流しの檜(ひのき)風呂を用意している一般客室もあるほどだ。昨年11月には、露天風呂付き客室4室がオープン。浴槽は県内で作られた陶器風呂を備えた。タイプは和モダンと和室となっている。

充実した客室

 自慢の食事も堪能したい。最近は朝食にも力を入れているが、地元で水揚げされた真鯛(だい)をふんだんに使った鯛めしが好評だ。1杯目は鯛めしで、次は天然真鯛の刺身とともに、最後は鯛のだしをご飯にかけてと、味を変えながら楽しめる。夕食の一押しは「旬のお刺身九重会席プラン」。9種類の刺身をメインに、活アワビの鉄板焼きと、フグのから揚げ、山形牛ステーキなどを提供している。

真鯛をふんだんに使った朝食

 その同館では約1年前、飲料メニューを刷新した。その一環としてサントリー商品の取り扱いを増やしている。

 それまでは、ウイスキーの「角瓶」と「オールド」のみの取り扱いだったが、今ではプレミアムビールの「ザ・プレミアム・モルツ(プレモル)」と最高級ビールの「マスターズドリーム」に加え、6月22日からは、本格ビールのうまさで糖質ゼロを実現した「パーフェクトサントリービール」の取り扱いも開始した。併せて、高級ウイスキーの「山崎」や「白州」「知多」「碧Ao」も提供している。

 サントリー商品導入を主導した接遇担当リーダーの工藤豊和氏は、「県内きっての老舗旅館として高級路線を目指すため」とその狙いを明かす。また、生ビールを提供するサーバーは、その洗浄を徹底して行い、品質管理にも万全を期している。それらが奏功し評判も上々で、売り上げ増にも貢献している。

 加えて、プレモルや、マスターズドリームの生、そして、角瓶を炭酸で割って出す「角ハイ」はすべて専用のグラス(ジョッキ)で提供。高級感を演出しているが、「注文が殺到し、専用グラスが足りなくなったことも」と工藤氏。そのため、専用グラスを追加発注したほどだ。今後は国産ワイン「登美の丘」シリーズの導入を予定。飲料メニューのさらなる充実を図る。

 温泉街では現在、地域の活性化を進めている。その一環として、温海川沿いに休憩ができるエリアを新設。今後は、出店を造る構想もある。「温泉街を歩く楽しみも増える。その際は当館自慢の温泉や料理、飲み物も楽しんでほしい」と工藤氏。

 

ザ・プレミアム・モルツ(プレモル)


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