歴史公園えさし藤原の郷(岩手県奥州市)が開園20周年を迎え、7月13日に同施設で記念のセレモニーが行われた。市や施設を運営する第3セクター江刺開発振興で組織する実行委員会が主催。小沢昌記奥州市長、隣接する平泉町の菅原正義町長ら、関係者約200人が出席し、施設の新たな門出を祝った。
施設は1993年7月、NHK大河ドラマ「炎(ほむら)立つ」のメーンロケ地となったことを契機に、歴史公園として開設。約20ヘクタールの広大な敷地内に、中尊寺金色堂、伽羅御所、政庁など、奥州藤原氏の時代の歴史的建造物120点余りを厳密な時代考証に基づいて忠実に再現している。
観光名所として、累計400万人が訪れているほか、映画やテレビドラマのロケ地としても数多く利用されている。
セレモニーでは主催者のあいさつや岩手県の達増拓也知事のメッセージの朗読ほか、保存会が鹿踊りなど地元の郷土芸能を披露。
また、平泉町の中尊寺から株分けされた「中尊寺ハス」の株分けを記念した記念碑の除幕式も行われた。ハスは中尊寺金色堂に安置されている奥州藤原氏四代泰衡の首桶から発見された種を発芽させたもの。東日本大震災で失われた命の鎮魂、復興の象徴として、地元の「広める会」が株分けを進めており、今年5月、奥州藤原氏とゆかりの深い同施設に3株贈られた。施設の新たな見どころとして注目されている。
「中尊寺ハス」記念碑の除幕式