JTBは、契約する旅館・ホテルや土産品店に置かれているクレジットカード決済端末「C→REX」に、かざすだけで決済ができるNFC(ニア・フィールド・コミュニケーション)サービスを12月1日から追加する。さらに、日本で初めてアメリカン・エキスプレス、JCB、マスター、Visaの四つの国際ブランドに対応。増加する訪日外国人客への対応に欠かせない機能として加盟店へ導入を勧める。
NFC対応カードは日本ではまだ少ないが、海外では広く普及。イギリスでは対面決済の4割以上、シンガポールでは約6割、オーストラリアでは9割以上を占める。2020年までには全世界で発行カードの約半分が非接触対応になると言われている。
C→REX端末は、全国のJTB協定旅館ホテル連盟会員、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会会員の旅館・ホテル約2100軒、JTB旅行スタンプに加盟する土産品店約200店に8千台以上設置されている。加盟店は、導入を希望すればNFCのプログラムを無料で端末に組み込める。1台の読み取り機で電子マネーにもNFCにも対応できる。
JTBの富田龍司・グループ本社経営企画部部長は「NFCはクレジットカード決済の新しい世界標準の仕組み。お客さまや加盟店にとっては不正利用の防止や利便性の向上にもつながる。海外では広まり始めているが、日本でも普及を進め、訪日インバウンドや国内の観光需要の創出に貢献したい」と意欲を示す。スタート時点の12月から一斉に2400台で稼働できるようにする。