酒文化研究所は、アンケート調査「ご存知ですか今年迎える発売○周年の酒」を実施し、結果を発表した。
今年は『サントリーウイスキー角瓶』、『アサヒスーパードライ』、『宝焼酎 純』など主要酒類のカテゴリートップブランドが発売何周年というメモリヤルイヤーを迎えています。会社によっては春先からキャンペーンなども実施されてきましたが、その浸透度はどの程度のものでしょうか。これらのロングセラー商品ついてエピソードなどもあわせて意見を伺いました(回答者は酒文化研究所のモニターで「ほとんど毎日酒を飲む」という方が7割です)。
30年以上のロングセラーが多いカテゴリートップのブランド
今回対象にしたのは、歴史の長い順に『赤玉スイートワイン』の110周年、『サントリーウイスキー角瓶』の80周年、『宝焼酎 純』と『サッポロ黒ラベル』の40周年、『アサヒスーパードライ』の30周年、『紫蘇焼酎 鍛高譚』の25周年の6商品です。どれも知名度の高い商品ばかりです。まずは、それぞれの飲用経験を聞いてみました。
最も高かったのは『アサヒスーパードライ』94%で『サッポロ黒ラベル』87%、『サントリーウイスキー角瓶』83%までが8割を超えていました。残りの3ブランドでは『赤玉スイートワイン』58%、『宝焼酎 純』55%までは半数以上の人が飲用経験ありと答え、25周年とこの中では最も短い『紫蘇焼酎 鍛高譚』でも38%でした。(図①)。
キャンペーンで知るメモリヤルイヤー
続いてそれぞれが今年迎えているメモリヤルイヤーを知っているかについて伺いました。
一番認知率が高かったのは『アサヒスーパードライ』の30周年で24%でした。春先に広告キャンペーンを訴求していたので覚えている人も多かったようです。続いては、『サントリー角瓶』80周年で19%。こちらは目立った広告などがあったわけではありませんが二割に近い高さでした。三位の『サッポロ黒ラベル』以下は、特別なコミュニケーション活動は見かけません。それでもこのような情報を知っているという人はロイヤルユーザーなのでしょう。(図②)
強い思い出がつくるリピートの機会
何かまつわる思い出のある商品も選んでもらいました。長く飲まれている商品ほど選ばれている率が高いですが、飲み始めの初期のことは強く覚えている人が多いです。最も多くの人があげたのは『サントリーウイスキー角瓶』の33%でした。(図③)
またブランドごとに印象に残っているエピソードも聞いてみました。よい思い出が刻み込まれている酒は、機会があるごとに飲みたい気持ちが高まりそうです。
・『サントリーウイスキー角瓶』
就職して上京した頃。毎日のように独身寮で酒を飲んでいたが、給料日のときだけ角瓶で、本当に旨いなあと思っていたのが角瓶との出会いでした。ハイボールを飲むたびに懐かしい思い出です。(60代男性)
・『赤玉スイートワイン』
小さいときに親戚の家ではじめて飲んだお酒がこれ。甘さが印象的で今でもこのボトルをみるとおじさんの家を思い出す。(60代男性)
・『アサヒスーパードライ』
父はドライが出るまではいつもラガーだった。ある日家で飲み比べをして母に「これからはドライにしてくれ!」って頼んだときの父の顔を今でも覚えています。(40代女性)
・『サッポロ黒ラベル』
父親がいつも家で飲んでいたので、初めの頃は自分もいつもそうだった。就職して家を出てからは家では飲んでいないけど外ではサッポロビールです。(40代男性)
・『宝焼酎純』
学生時代にもっぱら飲んでいました。ボトルも格好良くて価格も手頃。ジュースやウーロン茶などいろんな飲み方をしていた。(50代男性)
・『紫蘇焼酎鍛高譚』
息子に進められた飲んだ酒です。初めての時に本当によい紫蘇の香りがするのですごく驚き、外ではときどき飲みます。(50代男性)
■調査概要
調査時期:2017年9月14日~9月17日
調査対象:弊社の酒好きモニター(N=1682)
有効回答:141(回答率8%)
調査方法:インターネット自記入式アンケート調査