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客室
奈良県最古のしょうゆ蔵元であるマルト(奈良県田原本町)は8月29日、しょうゆ蔵を改修した古民家ホテル「NIPPONIA田原本 マルト醤油(しょうゆ)」(同)を開業した。田原本町初の宿泊施設から大和の歴史と文化を発信し、地域の観光拠点化を図る。
ホテルは、70年前に一度閉業したしょうゆ蔵の再興をかけ、築130~140年の蔵を一部宿泊棟に改修して開業。奈良固有の「大和棟造り」の名残ある母屋を中心とする屋敷構えは伝統的な造りを今に残し、蔵で住み働いていた蔵人たちの生活を感じられる。
客室は全7室。古文書が保管されていた部屋は「府庫」、原材料を貯蔵していた蔵は「糀(こうじ)」「碓(うす)」など、部屋名にしょうゆづくりや蔵の歴史にちなんだ名称を採用している。庭では七福神の飾り瓦や春日灯篭、社などの景色を眺められる。
田原本町は重要文化財や遺跡、神社仏閣が多く存在する地。奈良盆地の中で唯一残る古代の精霊宿る原生林にある村屋神社は日本最古といわれる大神神社の別宮とされ、両参りすることでご利益があるといわれている。
「70年ぶりのしょうゆ蔵元復活がきっかけになった。宿での宿泊体験を通して、蔵人が寝泊まりしていた場所や地域の食材を使った食事など、当時のしょうゆ蔵の生活や地域の魅力をまるごと感じてほしい」と木村浩幸18代当主。
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