ひがし北海道自然美への道DMO(上野洋司会長)は4月27日、コロナ禍からの復活を目指した取り組みの紹介を行う「ひがし北海道観光素材説明会~今こそひがし北海道へ~」を東京・品川の品川プリンスホテルで開いた。今年度下期に向けて地域の弱点であった2次交通を整備する交通と、体験のサブスクリプション(定額制)サービスの販売の紹介や、道東の自治体、観光関係者と旅行会社やメディアによる商談会を行った。
冒頭、同DMOの野竹鉄蔵専務理事は「知床遊覧船の事故について、皆さまに心配をかけている」と、4月23日に知床半島沖で観光船が沈没した事故について説明し、亡くなった人への冥福を祈るあいさつを述べた。
今後については、「これまで知床頼みで動いていたが、今後は厳しい状況が予想される。だが一方で、交通だけでない地域の魅力、観光体験まで含めた新しい展開のサブスクリプションサービスなど、中期的に期待ができる商材がある。先を見据え、ビジネスにつながる展開は継続している」と語った。
説明会では、同DMOの阿部誠事務局長がコロナ後を見据えた「リセット×アフター×サステナブル」な道東での旅行の在り方や、最新の市場調査データ、商品造成について紹介した。
市場調査データの紹介では、道東への来訪歴がある人に強い地域であることを強調。
今後の北海道旅行で最も行きたい場所を尋ねたアンケートでは、リピーターからは十勝川温泉や野付半島氷平線、川湯温泉、まだ訪れていない人からは網走流氷クルーズや紋別ガリンコ号、釧路川カヌーへの来訪意欲が高いことを披露した。阿部事務局長は「回を重ねるたびに、冬季、アクティビティコンテンツが好まれる傾向にある」と語った。
商品造成では、道東内の入場観光施設や北海道ならではの自然体験メニュー、食事、温泉利用などが利用できるサブスクリプション電子パスポート「ひがし北海道まるごと体験パスポート」を説明。22年1~3月での使用結果を踏まえ、新たな仕様で22年度冬も継続することを発表した。
同商談会は、4月26日は大阪、4月28日は札幌でも開催された。
野竹専務理事
商談会の様子