エディオン、インバウンド向けサービス拡充 買い物観光拠点目指す


戦略発表会での髙橋社長(左から6人目)

 家電量販店のエディオン(大阪市北区)は5日、外国人向けの新サービスを開始した。国別バイヤーやインバウンド客専門のショッピングツアーガイドを新設するほか、購入商品のホテル等への当日配送サービスを導入。体験型のショッピングや手ぶら買い物体験などを提供し、インバウンド需要の取り込みと売り上げ拡大を図りたい考えだ。

 同社グループのインバウンド関連の売上高が23年度は前年比2倍、来客数もなんば本店(大阪市中央区)を中心に増加し、前年の2倍に増加。今後も国の方針によりインバウンド客の増大が見込めることから、インバウンド客向けのサービスの拡充を決めた。

 品ぞろえでは、国別に異なる買い物ニーズに対応すべく、インバウンド専門バイヤーを新設。全国の店舗から集めた国別の購入データに基づき、インバウンド客向けに最適化した商品展開を実現する。

 さらにインバウンド向け旗艦店であるなんば本店で、外国人向けの予約制サポートサービスを始める。希望の日時をウェブサイトから予約することで、英語、中国語、韓国語で、専任のサポートスタッフから、土産選びや免税手続き、購入家電の使い方案内などのサポートを受けられるもの。

 「なんば本店は体験型の売り場も多く導入している。単なる買い物から、日本ならではのショッピング体験という観光コンテンツを確立したい」と同社インバウンド営業部の浅生佳壽彦部長。

 このほか、購入商品を1梱包千円で宿泊先などに当日中に配送するサービスを、なんば本店、道頓堀店(大阪市中央区)、心斎橋店(同)の3店舗で始めた。Uber Eats Japan提供の「Uber Direct」を活用。配達員が配送可能な量、大きさであれば、各店舗から半径5キロ以内の指定場所に配送する。

 同日インバウンド事業戦略発表会に登壇した髙橋浩三社長は、インバウンド市場を同社の販売の柱として位置付けると説明。「当社はお客さま第一主義とおもてなしの精神を大切にしている。インバウンド施策を通じて、インバウンド客にも当社での買い物を楽しんでいただき、日本でのいい思い出をつくってほしい」と語った。


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