クラブツーリズム、テレビ東京ダイレクトと協定締結


調印式の様子

旅行、放送、地域が三位一体

 クラブツーリズムは12月22日、テレビ東京グループでコマース事業全般を手掛けるテレビ東京ダイレクト(東京都港区)と「地域活性化事業等における連携協定」を締結した。旅行会社と放送メディア、地域が三位一体で地域活性化を目指す事例は初。地域と共創しながら地域の潜在価値を持続的に発掘する。

 両者が取り組む地域共創プロジェクトは、プロモーションだけでなく、特産品や観光コンテンツの開発、販売、ブランディングを行うなど、地域の潜在価値の発掘から価値コンテンツの創出、拡大再生産までを持続的に推進する仕組みを構築することが目的。自治体との連携を強化し、共に地域課題の解決に取り組む。

 同プロジェクトでは、(1)専門チームによる地域共創型の商品開発(2)放送品質の映像コンテンツ制作(3)独自販路での販売(テレビ放送、カタログ、ECサイトなど)(4)地域の特色を生かし、継続的な誘客を促す「テーマ型旅行商品」の企画、販売(5)全国250万世帯の顧客を対象としたクラブツーリズム発行の旅行情報誌「旅の友」によるPR(6)顧客の旅行参加履歴に基づいた適切なセグメントによる調査の企画・運営(7)地域の観光課題の抽出を目的にしたモニターツターの企画・運営(8)お祭りや郷土芸能の運営や旅行販売―などに取り組む。数値目標は明確に定めていない。

 具体的な取り組みの一つとして、BSテレビ東京の番組「都会を出て暮らそうよBEYOND TOKYO」で自治体首長による地域紹介、放送内容と連動した地域へのツアー情報の告知などを行う。1月5日には埼玉県秩父市、同19日は北海道上川町を取り上げる。

 同日には、東京・六本木のテレビ東京本社で調印式を開催した。クラブツーリズムの酒井博社長は「地方自治体は観光コンテンツを開発するが、販売、コンテンツ化する場がないことを悩みとして挙げている。これは、旅行会社が、オンラインで素材を組み合わせて販売を行うダイナミックパッケージの形に偏らせたことが一つの要因だ」と観光開発の現状を指摘。連携の在り方について「単に旅行を販売するだけでなく、地域の発展、自立につながる活動としていく」と話した。同社の中村朋広取締役地域共創事業部長は「日本観光の魅力を作り、発信、販売まで行うことは、今後再訪するインバウンド対策にもつながる」と先を見据えた。

 テレビ東京ダイレクトの遠藤孝一社長は、地域ビジネス参入へのきっかけを紹介。「日の目を見ない炭商品をわれわれが紹介したところ、10億以上を売り上げた。地域にはまだまだ宝が眠っている。互いの地域ネットワークや顧客データなどを生かし、特徴ある商品を作っていく」と述べた。来春からは、クラウドファンディングを通じた商品開発、販売を行う計画も発表した。

調印式の様子

 
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