クラブツーリズムが富裕層向け旅行商品を強化している。10日、旅行代金220万円の豪華客船チャータークルーズ「陽春の屋久島・南西諸島・台湾9日間」と、同900万円の「南極点を訪ねる旅16日間」を発売。また同日、富裕層向け新ブランド旅行商品「プレミアムステージ」の販売も始めた。
チャータークルーズでは、ロシアのプーチン大統領が世界各国の首脳72人を招待し、小泉元首相も乗船したことで知られる豪華客船「シルバーウィスパー」を貸し切った。09年3月28日から4月5日の8泊9日で、発着地は横浜港。屋久島、台湾(基隆)、石垣島を周る。
全室がオーシャンビューのスイートルームという同クルーズの旅行代金は1人70万円から220万円。最少催行人員250人に対して添乗員30人が同乗する。同船を旅行会社がチャーターするのは初めてという。
南極点の旅は08年12月25日の出発日限定で、募集人員は6人。参加希望者には健康診断書の提出を求めるが、年齢制限は設けていない。
新ブランド「プレミアムステージ」は募集定員を国内旅行は38人まで、海外旅行は26人までに限定。国内では17時30分までのチェックイン、海外では連泊を基本とするなど、ゆとりの行程にこだわった。年間取扱額50億円をめざす。
新機軸の富裕層向け商品を次々と打ち出した背景について、小山佳延執行役員は、「(クラツーの)富裕層会員の平均年齢が年々上がっている。また、(旅の質や内容について要望の水準が高いため)新しい素材を提案していかないと会員数や参加率が減ってしまう」と明かした。
豪華客船「シルバーウィスパー号」