観光品質認証協会(東京都千代田区、北村剛史統括理事)は7月19日、全国各地のDMO等と共同で運営している宿泊施設の品質認証制度「サクラクオリティ」のスマホアプリを発表した。同アプリで、宿泊事業者向け自己評価ツール「サクラクオリティ・品質向上支援システム」を8月17日から9月末日まで無償公開する。
サクラクオリティは、日本の観光産業の品質底上げを目指して2009年に策定された宿泊施設の認証制度。DMO等の調査員と宿泊施設が約300項目を共同で確認する「簡易調査」と、専門インスペクターを派遣して約2千の項目を詳しく確認する「詳細調査」という二つの調査手法を今まで取っていた。今回、これらをオンラインのアプリ上でもできるようにした。
北村氏は同日開いた会見で、「ポストコロナ時代における旅行品質の底上げを図るため、宿泊施設を対象に、調査項目(品質基準)を今回のアプリ上で全面開示する。旅館・ホテルの担当者がスマホで簡単にセルフチェックし、手軽に品質改善に取り組むことができるようになる。自己評価ツールである『サクラクオリティ・品質向上支援システム』を期間限定で無償公開する」と述べた。
観光品質認証協会は、サクラクオリティの他に260項目からなる「感染症防止ガイドライン」も運用。双方の要件などを満たした宿泊施設に対しては、米国GSTCから国際規格として認められているSDGs認証「SAKURA QUALITY An ESG Practice」を提供している。同認証を受けた日本の旅館ホテルは国際SDGs基準を満たしている宿泊施設として、グローバルOTAサイトやグーグル上で表示されるという。
概要を説明する北村氏