サクランボで誘客 山形・東根市の観光シーズン幕開け


 サクランボ生産量日本一で、人気ブランド品種「佐藤錦」発祥地の山形県東根市で4月21日、サクランボ観光果樹園のオープンセレモニーが行われた。「果樹大国・ひがしねプリンセス」も加わりテープカットが行われ=写真、同市の観光シーズンが幕を開けた。

 セレモニーは東根市観光物産協会(佐藤茂美会長)の主催で、「神町りんご研究所」の温室内で実施。同市の土田正剛市長、同市農業協同組合の佐藤勝藏組合長をはじめ、観光・果樹園部会の関係者らが参加した。

 あいさつした土田市長は「当市の風物詩となった日本一早い観光果樹園のオープンがやってきた。生産量だけでなく、『GIサクランボ』のブランド力が高い評価をいただいている」と指摘。その上で「今年もサクランボ狩りのモーニング(午前9時から10時)とアフター(午後2時から3時)の入園料を500円割り引く企画を行う」と述べた。割引は露地もののサクランボ狩りを行う同市観光物産協会加盟の観光果樹園で、6月18日から7月3日までの土・日曜限定で行う。

 参加者は、プリンセスからコロナ感染防止への留意点の説明を受け、露地ものより一足早い、温室内でのサクランボ狩りを堪能した。

 昨年は開花期に霜被害にあって生産量が平年の約20~30%まで低下。同園を経営する神町りんご研究所の須藤一元氏は「今年は霜被害もなく、甘味、色味、食味も近年にない出来。大勢のさくらんぼファンの来園を心待ちにしている」と語った。

 東根市のサクランボは、2017年に農林水産省から地理的表示保護制度の「GI」に登録され、他の生産地と差別化を図っている。人気ブランドの佐藤錦が初めて結実した1922年から今年で100年を迎える。

 今回始まった温室内でのサクランボ狩りは6月初旬まで。露地もののサクランボ狩りは6月10日ごろから7月中旬まで続く。

 
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