安中市観光機構(群馬県)は12月3、4日、「台湾と安中を繋(つな)ぐ鉄道遺産グローカルサステナブル事業」に係るモニターツアーを実施した。鉄道をはじめ食、温泉などの地元の観光資源を磨き上げ、サステナブルな地域づくりや、国内のほか台湾などからのインバウンド誘客強化を図る。
今回の事業は、碓氷峠の重要文化財を含む鉄道遺産の保全の観点から、同資源による商材を企画、管理し、訪日顧客の獲得、地域の保全活動推進を目指すもの。モニターツアーには日本のほか、台湾からも参加者を募り、各エリアを巡った。
碓氷峠廃線ウォークは、1997年に廃線となった信越本線の横川―軽井沢区間でウォーキングを楽しめる体験型観光コンテンツ。スタッフから渡される音声機器を片手に、ガイドの解説に耳を傾けながら廃線を歩くと、かつての情景が浮かび上がり、碓氷峠の歴史を感じるひと時を堪能できる。
東日本最大の梅の生産地の一つである秋間梅林では、梅シロップ作りや梅の草木染めなどの体験プログラムを用意している。安中市内の磯部温泉は温泉マーク発祥の地として知られる。
意見交換会で安中市観光機構の武井宏理事長は「地元資源の磨き上げを通し、観光の側面から持続可能な社会づくりに貢献していきたい」と抱負を述べた。
廃線ウォークは安中ならではの観光体験の一つ。「幅広い年代の方にご参加いただいている」と同機構の上原将太さん
体験で作った梅シロップ