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ISCでゴールドを受賞した「角瓶」(左)と角ハイボール
サントリーはこのほど、ウイスキーの「角瓶」が、英国のロンドンで開催された世界的な酒類コンペティション「第29回インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ(ISC)」でゴールドを受賞したと発表した。同社が「角ハイボールの日」と定義する10月8日に会見を開き、詳細を明らかにした。今年4月にジャパニーズウイスキーの表示に関する基準が本格的に施行されたことを受け、同社では角瓶などを初出品していた。
日本洋酒酒造組合が作成した定義のポイントは、日本国内で製造し、3年以上熟成させたモルト・グレーンウイスキーのみ使用した商品がジャパニーズウイスキーと表示できると定めた。また、ジャパニーズウイスキーでない商品で日本の地名や日本人の人名、国旗などを使用する場合は、ジャパニーズウイスキーでないことをHPなどで明らかにしなければならない、と優良認識の禁止も掲げている。「お客さまが購買するための明確な選択基準が必要だった」とサントリー。
サントリーウイスキーとして初のヒット商品となった角瓶は、1937年10月8日の発売で、来年、誕生から88年目の米寿を迎える。スコッチに負けない日本独自の味わいの角瓶は、薩摩切子の香水瓶からヒントを得た、長寿のシンボルである亀甲文様のボトルデザインがよく知られている。ウイスキーの琥珀(こはく)色を美しく反射させる日本らしさにこだわった。
サントリーによると全世界におけるジャパニーズウイスキー内シェアは、数量ベースで同社商品が90%以上。そのうち角瓶は約65%のシェアを占めているとしている。
今年のISCでは、ウイスキーの「山崎12年」が全部門の最高賞である「シュプリーム チャンピオン スピリット」を受賞したほか、同社のチーフブレンダー、福與伸二氏が「マスターブレンダー オブ ザ イヤー」を初受賞した。
ISCでゴールドを受賞した「角瓶」(左)と角ハイボール