東日本大震災の被災地を支援するイベント「復興応援・復興フォーラム」が16日、東京国際フォーラム(東京都千代田区)で開かれた。「復興五輪」と位置付けられた東京オリンピック・パラリンピックの開催を間近に控え、「復興の未来を切り拓(ひら)く、スポーツの力」をテーマに、東北4県のスポーツによる復興と活性化の取り組みを紹介。主催者の東京都から小池百合子知事、東北4県を代表して岩手県の達増拓也知事が五輪の成功と被災地の完全復興を期すあいさつを述べた。
青森県は青森山田高校男子新体操部監督の荒川栄さんが男子新体操の競技人口拡大と地元で結成されたプロのダンスチームによる地域経済活性化の取り組み、岩手県はラグビーチーム「釜石シーウェイブスRFC」ゼネラルマネージャーの桜庭吉彦さんがラグビーワールドカップ(W杯)誘致までの苦労と、その実現でさまざまなレガシーを得られた実績を述べた。
宮城県はプロ野球チーム「東北楽天ゴールデンイーグルス」スタジアムDJの千葉正人さんと、元選手で現在は子どもたちに野球を教えるアカデミーコーチの聖澤諒さんが震災以降のさまざまな被災地支援活動を紹介。福島県はサッカーチーム「福島ユナイテッドFC」社長の鈴木勇人さんが県産品の生産やPRなど風評被害の払しょくに取り組む選手の活動を紹介した。
オープニングセレモニーには小池、達増両知事と田中和徳復興大臣が参加。「被災地の復興なくして東京2020の成功はない」(小池知事)、「聖火リレーと競技が東北で行われる。五輪・パラリンピックを復興への力としたい」(達増知事)とそれぞれ述べた。
セレモニーにはスペシャルゲストとして元ラグビー日本代表の大畑大介さんと、仙台市出身で車いすラグビー選手の庄子健さんも参加。昨年のラグビーW杯を振り返るとともに、五輪・パラリンピックの成功と被災地の復興へ、被災4県の関係者らにエールを送った。
小池、達増両知事らが参加したオープニングセレモニー