「ソラシドエア」のブランド名で運航するスカイネットアジア航空(宮崎市)は13日、首都圏での知名度向上を図るため、メディア関係者を対象にした懇親会を開いた。日本の航空会社として唯一、8期連続で黒字経営が続いていることをアピール。安全性の高さや九州、沖縄の自治体との連携を強調した。
会には5人の取締役全員が出席し、それぞれあいさつを行った。髙橋洋社長は同社の現状について「経常利益が16億円に達し過去最高を記録している。国内ではユニットコストも一番安い。機材はすべてボーイング737—800に入れ替え、平均機齢は2.2年」「女性の搭乗率を現在の49%から55%を目指す」、上田幸彦副社長は「安全、安心が航空会社の一番の基本。専門家が力を合わせて取り組み、次世代につなげる」、増田秀隆取締役運航本部長は「110人パイロットのうち60人が機長でそのうち20人が60歳以上。キャリア豊富な機長が熱い指導を行っている」と語った。
同社はローカルエアラインとして地域振興にも力を入れている。機体を活用したプロジェクト「空と街が恋をする」では機体側面に自治体名を表示し運航。現在運航中も合わせて13自治体と連携を行ってきた。プロジェクトが派生し包括的連携協定を結んだ宮崎県綾町とは同町のふるさと納税の謝礼としてソラシドエアを使った綾町の旅を企画。3カ月で40組以上が同町を訪れるなどの成果をあげている。
会には現在協定を結んでいる天草地域からも中村五木天草市長、堀江隆臣上天草市長、松野茂苓北町副町長、熊本県天草広域本部の末廣正男本部長らが出席。来年はユネスコの世界文化遺産に「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の登録を目指していることや、九州本島と天草諸島をつなぐ天草五橋の開通50周年、雲仙天草国立公園指定60周年などを迎えるなど、来年は天草地域にとってメモリアルイヤーとなることから「天草2016」と銘打ったキャンペーンを展開していることを発表した。
左から増田取締役、吉村常務、髙橋社長、鈴木専務、上田副社長