ゾンビトレインを6月から運行 わたらせ渓谷鉄道、日光市


 わたらせ渓谷鐵道(わ鐵、群馬県みどり市)と栃木県日光市は、群馬県桐生市、みどり市と協力し、企画列車「ZOMBIE TRAIN(ゾンビトレイン)」を6月4日から期間限定で運行する。同鉄道を活用し、足尾地域を含む沿線一帯のにぎわい創出を図り、他地域からの同エリア再訪のきっかけづくりへとつなげていく。

 わ鐵は、桐生駅と間藤駅(日光市)を結ぶ地方鉄道で、生活を支える足として地域住民に利用されている。車窓から見える四季折々の景色やトロッコ列車を目当てに同鉄道を利用する乗り鉄や撮り鉄、観光客も多い。しかし過疎化等の影響から輸送人員の減少が続き、コロナ禍も重なり、経営悪化が懸念されている。

 同鉄道の沿線自治体が観光需要拡大に向け連携し、新たな仕掛けを模索。今回は日光市の発案にわ鐵と桐生市、みどり市が呼応し、ユニークな企画列車の運行に臨む。

 ゾンビトレインは大間々駅から通洞駅までの区間で実施。トロッコわたらせ渓谷号1両目に乗車し、同区間に入ると列車内で発生する恐ろしい事態から脱出、生存を目指す体験型イベントで、閉ざされた車内での約60分が恐怖で染まる仕掛けだ。国内のさまざまなお化け屋敷を企画、運営する怖がらせ隊(東京都渋谷区)プロデュースのもと、地元ボランティアの協力も得ながら唯一無二の恐怖体験を提供する。「現在最終的な確認や仕上げの作業を行っているが、相当怖いことは確実だ」と同市担当者。「当市を含め、わ鐵の周辺自治体には観光的な魅力がたくさんあるので、今回の企画がわ鐵の利用と沿線再訪のきっかけになってくれたら」との思いを明かす。わ鐵のレトロな駅舎、沿線の風景や観光スポット、グルメなどに、「恐怖」が新たなSNS映え要素として加わりそうだ。

 6月4、18日、7月9、22、30日、8月5、19、27日、9月9日の計9回運行予定。「午前10時54分から午後0時23分(下り、大間々駅―通洞駅間)」と「午後2時2分から同3時37分(上り、通洞駅―大間々駅)」で各日同時刻に実施する。料金は大人3500円(往復6千円)、子ども(小学生以下、保護者同伴の場合のみ参加可)2千円(往復3千円)。乗車定員は60人で要予約。予約は、メールtour@watetsu.com、TEL0277(73)2110。メールに記入する内容はQRコードから確認できる。最新情報は公式ホームページhttp://www.watetsu.com

 


ポスター(上)と実際の乗車イメージ。初夏から晩夏にかけて渓谷に吹く涼風が、乗客の恐怖をさらに増大させるかもしれない?!

 
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