タップは11月6日、経済産業省「ロボットフレンドリーな環境構築支援事業」に採択されたと発表した。
株式会社タップ(代表取締役社長:吉田 亮一 本社:東京都江東区)は、ロボットフレンドリー施設の推進に向けた共同研究開発プロジェクト「リソース管理システムによる複数ロボットの群管理標準化に関する研究」の開始を発表いたします。本プロジェクトは、株式会社タップが採択され、NECネッツエスアイ株式会社、株式会社エフ・シー・シー、株式会社沖縄日立、パナソニック ホールディングス株式会社、パナソニック株式会社エレクトリックワークス社、三菱電機株式会社、三菱電機ビルソリューションズ株式会社、株式会社Preferred Roboticsが参画し、ロボットフレンドリー施設推進機構(RFA)が発行した規格に基づく建物設備連携を推進するとともに、施設をさらにロボットフレンドリー化するための研究開発を行います。
<採択先> 株式会社タップ
委託先等:NECネッツエスアイ株式会社、株式会社エフ・シー・シー、株式会社沖縄日立、パナソニッ
ク ホールディングス株式会社、パナソニック株式会社エレクトリックワークス社、三菱電機株式会社、
三菱電機ビルソリューションズ株式会社、株式会社Preferred Robotics
<本事業における啓蒙活動委託先として>
一般社団法人沖縄観光DX推進機構
ロボフレ事業の取り組み
経済産業省は、ロボットを簡単に導入できる「ロボットフレンドリー」(通称:ロボフレ)な環境を整えるための事業を進めています。株式会社タップが採択されたのは、ホテルを含む複合施設やオフィスビル、病院などの施設内で使われる異なるメーカーのロボットが、スムーズに動ける環境を作ることを目的とした取り組みです。
実証実験場所
タップホスピタリティラボ沖縄(THL)
所在地 〒904-2234 沖縄県うるま市州崎14-27
敷地面積 8375.35㎡(2533.5坪)
THL施設概要
HOTEL THL
客室(38室) レストラン(1施設) ホール(1施設) セミナールーム(2室) COWORKING(2施設)
株式会社タップ ホスピタリティサービス工学研究所
株式会社タップ THL 沖縄事務所
事業内容
1.DX実証実験拠点
(ホスピタリティサービス工学研究所)
2.ホテルテクノロジーサービス研究拠点
(HOTEL THL)
3.高度観光人材育成拠点
4.地域防災拠点
複合施設におけるロボット連携の可能性
本事業では、ホテルを含む複合施設でのロボット活用を進め、現在使われているシステムとロボットをうまく連携させることを目指しています。具体的には、以下のようなロボットの導入およびシステム連携を想定しています。
●稼働するロボットの種類:
・ルームサービスロボット
・清掃業務ロボット
・リネン運搬回収ロボット
・その他搬送業務ロボット
●ロボットと関連システムとの連携:
・ホテルシステム
・ビル管理システム
・エレベータ制御システム
・セキュリティ扉管理システム
メーカーが異なるロボットを同時に稼働させる際には、衝突などを防止するため管理する仕組み(リソース管理システム)が必要です。本事業では2社(NECネッツエスアイ、三菱電機)がリソース管理システムを開発し、それぞれを同時に稼働させ、ロボットをスムーズに運用することを目的とします。
複数メーカーのロボットでもホテルシステムやエレベーター制御システムと連携することで、フロア内の水平移動だけでなく、エレベーターを使って上下階の移動も可能になります。これにより、サービスロボットによるホテルの業務が一層効率化され、お客様へより迅速で質の高いサービスを提供できるようになります。
各社の取り組み
ロボフレ事業における各社の研究開発内容は下記の通りです
会社 | 研究開発内容 |
---|---|
(株)タップ | ・ホテルシステムとロボットの連携に必要なインターフェース開発
・ロボット群管理全般の実証のサポート |
NECネッツエスアイ(株) | ・ロボット群管理システムの構築、及び実証のリモートサポート業務
・清掃ロボット(PUDU CC1)とデリバリーロボット(Yunji GOGO)の実証期間中貸出 ・ロボットとエレベータの連携の実装 ・タップシステムとの連携 |
(株)エフ・シー・シー | ・ロボット群管理システムとの接続に必要なロボット側ソフトウェアソースコードの開発および納入時の立ち上げ支援 |
(株)沖縄日立 | ・ロボットとエレベータの連携に必要なシステム改造および運用サポート業務
・運用中の問題解決支援 ・エレベータとロボットの連携を最適化するための技術サポート |
パナソニック ホールディングス(株) | ・ロボット運用の効率定量化及び評価業務 |
パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社 |
・ロボットとホテルシステムおよび施設設備の最適な連携を実現するための設計および開発 |
三菱電機(株) | ロボット管理プラットフォーム及びリソース管理サーバーの開発、ロボット群管理開発、実験場所(THL)でのロボット運用全般構想及び構築、の準備
・ロボット群管理全般の実証のサポートを含むロボット群管理開発業務 ・ロボットとエレベータ及びリソース管理連携に必要なインターフェースの提供およびその実装 |
三菱電機ビルソリューションズ(株) 再委託(株)Preferred Robotics |
・ロボット群管理全般の実証のサポートを含むロボット群管理開発支援業務
・搬送ロボット(カチャカ)の提供及び開発 ・ロボットとエレベータの連携に必要なシステム(Ville-feuille®)の提供 |
異なるメーカーのロボットが協調するための共通規格
本事業の特徴は、複数メーカーのロボットが共通規格で連携できる環境の構築にあります。これにより、異なるメーカーのロボットが共存し、事業者は各ロボットの強みを活かして選択・導入が可能になります。共通規格の確立で、メーカー間の協調領域と競争領域が明確化され、競争が促進されます。
メーカーのメリット
- 協調領域の開発に注力できる
- 競争領域で独自の強みを発揮できる
導入事業者のメリット
- 共通の規格ができることによって、メーカー間の価格競争が促進し、導入コストが抑えられる
- サービス内容や予算に応じてメーカーを選ばずロボットを柔軟に選択できるようになる
※協調領域:メーカー間で共有して守るべき、基本的な機能やルール。
※競争領域:メーカーが得意領域を活かして開発する独自の機能やルール。
今後の計画
当社は、2025年にかけて実証実験を行い、近い将来にホテルで様々な用途のロボットが円滑に稼働することを目指しています。複数のメーカーが協力してロボットを動かすための環境を構築し、ホテル業界へのロボット導入をよりスムーズに進めていく予定です。
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