帝国データバンクによると、2017年の遊園地・テーマパーク(TP)経営企業の収入高合計は約8507億8500万円で、前年比1.4%増と微増だった。黒字企業が全体の7割超。ただ、収入高の少ない企業で減収が多く出ている。
収入高のうち、TPや動物園、植物園、水族館経営による収入が最も大きい企業をTP経営企業とし、その165社を調べた。
このうち増収企業は53社で、構成比32.1%。前年(60.0%)から27.9ポイントの大幅減となった。一方、減収企業は68社で、構成比41.2%、前年比20.6ポイント増。前年から一転し、減収企業数が増収企業数を上回った。横ばい企業は44社で、構成比26.7%、前年比7.3ポイント増。
165社のうち、2期連続で損益が判明した106社を見ると、黒字企業は78社で、構成比73.6%。前年は86社で、構成比81.1%だった。2期連続の黒字は70社で、構成比66.0%。
一方、赤字企業は28社で、構成比26.4%。前年の20社、構成比18.9%から増加した。2期連続の赤字は12社で、構成比11.3%。
経営状況を収入高別に見ると、収入高50億円未満の146社で、増収が41社、構成比28.1%。減収が63社、構成比43.2%。減収企業数が増収企業数を上回っている。
半面、収入高50億円以上の19社は、増収が12社、構成比63.2%。減収が5社、構成比26.3%。増収企業の方が多くなっている。
10の地域別では、7地域が増収となった。伸び率のトップは東京の5.4%増。次いで、四国の3.9%増、関東(東京除く)の2.2%増など。減少は4.5%減の中部、2.3%減の九州・沖縄、2.1%減の東北。
企業別収入高ランキングは、1位が東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランド(千葉県)、2位がユニバーサル・スタジオ・ジャパンを運営するユー・エス・ジェイ(大阪府)。以下、3位東京ドーム(東京都)、4位バンダイナムコアミューズメント(東京都)、5位富士急行(山梨県)。ユー・エス・ジェイは決算期の変更で前年比を示していないが、ほかの4社は全て前年の収入高を上回った。