楽天(東京都品川区)が15日発表した08年度第1四半期(1〜3月期)決算で、楽天トラベルを中核とするトラベル事業ビジネスユニットは売上高が前年同期比28.4%の37億5百万円と好調だった。
ただ、人員増強などで営業費用がふくらんだ結果、営業利益は同2.8%増の13億2700万円にとどまった。
営業費用は同49.2%増の23億7700万円。07年3月に297人(うち正社員は154人)だった社員数を08年3月には397人(うち正社員は226人)まで33.7%増強。その結果「人件費の伸び率が売上げの伸び率を上回ってしまった」(三木谷浩史楽天会長)。
楽天トラベルは昨年8月、港区六本木のアーク八木ヒルズから現在の品川シーサイド楽天タワーに移転したが、アーク八木ヒルズとの賃貸契約が残っており現在も無人となった事務所の賃料を支払い続けている状況で「オフィスのダブルコスト」(同会長)も費用増の要因となった。
旅行会社の取扱額にあたる予約流通総額は同22.9%増の602億3千万円。予約泊数は同8.9%増の621万5千泊。右肩上がりの傾向は衰えておらず「旅行予約サイトの中で高いポジションを維持している」(同会長)とした。
三木谷会長