ブッキング・ドットコムは10月29日、東南アジアの配車アプリGrab(グラブ)とパートナーシップを締結したと発表した。
世界最大規模のオンライン旅行プラットフォームであるBooking.com(ブッキング・ドットコム)は、東南アジアで莫大なシェアを誇る配車アプリGrab(グラブ)とパートナーシップを結び、オンデマンドの配車サービスを開始することを発表します。本パートナーシップにより、ブッキング・ドットコムのアプリを介して東南アジアの8ヶ国で膨大な数のドライバーによるサービスを受けられるようになり、ブッキング・ドットコム初の配車サービスが実現することで、カンボジアやインドネシア、マレーシア、ミャンマー、シンガポール、タイ、ベトナム、フィリピンを訪れる世界中の旅行者が慣れ親しんだアプリで、地元の交通インフラの一部となっているオンデマンドの配車サービスを利用することが可能となります。今回の提携で、現地の移動手段を利用する際に障害となりうる、言語や通貨の問題が解消されることでしょう。
東南アジア屈指の配車サービス提供会社であるGrabは、同地域が誇る最先端のスーパーアプリを生み出した企業です。旅行者の行動とニーズを熟知しているブッキング・ドットコムは、東南アジアを訪れる数多くの旅行者たちの体験に欠かせない存在として活動を続けてきました。市場をけん引する2つのIT企業が互いの強みを組み合わせる本パートナーシップは、Grabが初めて西洋のグローバルなオンライン旅行会社と共同で現地の体験を構築するイニシアチブとなります。
両社は共に、モバイル端末ベースの革新的なテクノロジーを通じて利用者を支えている企業として知られています。毎年1億3,000万人が訪れる東南アジア。ブッキング・ドットコムとGrabが手を取り合うことで、この地域を現地住民のように旅するために必要な要素を提供することが可能となります。
● Grabの数百万人もの運転手によるサービス:
東南アジアを訪れる世界の旅行者に、かつてないほどの数の運転手による安全で手ごろな値段、かつ快適な移動手段を提供
● ユーザーの通貨を用いた、アプリによるキャッシュレス決済:
セキュリティと安心感を強め、料金交渉や言語、為替の問題や心配を解消
● ユーザーの言語でのカスタマーサービス:
ユーザーの疑問点をなくし、問題発生時にも適切に対処可能
● 旅に必要な様々な機能を集約したアプリ:
宿泊予約と移動手段も予約&管理可能な既存のブッキング・ドットコムアプリで、新たなアプリをダウンロードする手間が不要
● スピード&信頼感:
旅のリサーチや計画に費やす時間を省き、旅そのものを楽しめる時間をより多く確保可能
● 安全性:
Grabに登録している運転手は、すべて厳しい身辺調査を完了しているほか、ユーザーからの評価も確認できるため、安心して予約可能
10月29日(火)より、ブッキング・ドットコムのアプリでGrabのサービスはシンガポールで利用可能になります。シンガポールとタイでは年末までに、カンボジア、マレーシア、ミャンマー、ベトナム、フィリピンでは2020年初旬までに順次ご利用いただけるようになります。
世界の配車の70%はアジアで行われており、モバイルテクノロジーが広く浸透し、フル活用されている東南アジアが配車サービスに挑むべきエリアであることは明白です。東南アジアでは既に至る所でWiFiに接続でき、スマートフォンの利用率は2021年になる前に3倍になると予測されています。
「私たちは、周囲の世界に触れる新しい方法を次々と見つけ出していくことができる大変面白い時代を生きています。Grabと同様、ブッキング・ドットコムも互いの独自の強みを組み合わせて付加価値を創出し、旅行者に形のある本物の利点を提供して自らの限界を超えていくことを楽しみに感じています」とブッキング・ドットコムのトランスポート事業最高経営責任者、ブライアン・バティスタはコメントしています。また、「ブッキング・ドットコム は『すべての人に、世界をより身近に体験できる自由を』という、シンプルかつ野心的な使命を掲げており、今後も革新的なプロダクトをテストし、開発を続けていきます。直感的に使用できるテクノロジーにより、これまでにないほど幅広い選択肢とパーソナライズされたユーザー体験を可能とし、ユーザーに世界に触れる自由を提供していきます」と熱意を語りました。
「Grabは創業時から、すべての人が東南アジアのA地点からB地点へより安全で容易に、そして安価に移動できるようにすることを企業理念としてきました」と述べる、Grabのトランスポート・モビリティ・コアテクノロジーのCTO、マーク・ポーター氏。「今では、東南アジアの数多くの人々が仕事や遊びに出かけたり、帰宅するための移動手段に弊社サービスを利用しています。今回ブッキング・ドットコムと協同し、世界の旅行者がより自由に、より安心してこの美しい地域に触れられるようにできることを大変喜ばしく思います。ブッキング・ドットコムとは素晴らしいパートナーシップを築けており、今後もテクノロジーによってより良い旅行体験を構築すべく力を合わせていくことを楽しみにしています」と語りました。
ブッキング・ドットコムのアプリへのGrabの配車サービスの統合は、Booking HoldingsとGrabとの戦略的パートナーシップの一環です。Booking HoldingsはGrabへの投資を行っており、GrabはAgodaとブッキング・ドットコムとのパートナーシップに基づき、ホテル予約機能を同社のアプリに導入しました。
ニーズの異なるそれぞれの旅行者に最適な移動手段を提供すべく、ブッキング・ドットコムは独自の規模と経験を駆使し、移動手段を提供する世界中の企業との提携を行っています。現時点で、120以上の国では事前予約制のタクシーを、そして160を超える国々ではレンタカーを利用できます。加えてブッキング・ドットコムのアプリを介し、ヨーロッパとオーストラリアの6都市で公共交通機関のチケットの購入・利用が現在試験運用されています。
ブッキング・ドットコムは、全ての旅行体験を繋げることを目指して、宿泊施設から移動手段、体験から観光名所に至るまで、すべての旅のすべての要素を予約し、その支払いと管理を行う機能を集約したプラットフォームを提供するという、包括的で野心的な目標の実現を志しています。
Grabについて
Grabは、日々の生活で非常に重要なサービスを消費者に提供している、東南アジアをけん引するスーパーアプリです。Grabアプリは1億5,200万以上のモバイル端末にダウンロードされており、ユーザーは900万を超える運転手や業者、代理店を利用することができます。東南アジア最大の台数を誇る陸上での移動手段を提供するGrabは、2012年の創業から述べ30億回以上の配車サービスを完了。Grabは同地域で最も幅広いオンデマンドの配車サービスに加え、食事や梱包品の配送を8ヶ国336都市で行っています。(https://www.grab.com/sg/)