プリンスホテルは14日、東京の品川駅近くに「ザ・プリンス さくらタワー」(地上13階、地下2階)をリニューアルオープンした。これに先立ち、11日には報道関係者らを集め内覧会を開催、客室やレストランなどを公開した。和の雰囲気を感じさせる内装に変え、外国人客の取り込みを狙う。
約9億4千万円を投資し、客室やエントランス、ロビー、レストラン、宴会場などを改装した。
客室(288室)は約46平方メートル以上を中心とし「窓外の景色と調和したデザイン、和を感じられる空間を演出した」という。ダブルベッドの部屋を134室と従来よりも6割増やし、体の大きい外国人客がゆったりくつろげるようにした。料金は6万4千円からで、最も高い「さくらスイート」は16万円。
また、これまで日本料理レストランのみだったが、外国人客の利便性も考量し、イタリア料理をベースとしたレストランを新たに設けた。
外国人に対する集客力強化を目的に、マリオット・インターナショナルとセールスマーケティングの連携をし、同社ブランド「オートグラフ・コレクション」に日本のホテルとして初めて加盟。これにより、2012年度に20%弱だった外国人宿泊客の比率を、14年に50%に高める方針だ。
内覧会に先立ち、西武ホールディングスの後藤高志社長、プリンスホテルの小林正則社長、デザインのトータルプロデュースをした小坂竜氏、マリオット・インターナショナルアジア太平洋地区のサイモン・クーパー社長によるテープカットが行われた。
プリンスホテルは10年から、MICEの誘致を通じて訪日外国人の獲得を図る「プリンス・トウキョウ・マイスシティ」プロジェクトを展開。同社は「20年に最大のMICEの一つである東京五輪が東京で開催されることが決まった。オートグラフ・コレクション加盟とリニューアルにより、今後もMICE受け入れを強化していく」と話している。
テープカットをする(左から)小坂、後藤、小林、サイモンの各氏