ホテルオークラ、タイAWCと包括的提携 主要都市で影響力強化へ


AWC社長兼CEOのWallapa Traisorat氏(中央左)と、ホテルオークラ代表取締役社長の荻田敏宏氏(中央右)

 国内外でホテル事業を展開するホテルオークラ(東京都港区)はこのほど、タイ・バンコクの大手総合ライフスタイル不動産グループのAsset World Corporation(AWC)と包括的提携を行う基本合意書を5月17日に締結したと発表した。AWCがタイ国内で開発を進めるプロジェクトのホテル運営に関して、タイへの進出に注力する同社が参画し、タイ国内での影響力強化を図る。

 AWCは、タイの大手財閥TCCグループ傘下の企業で、「マリオット」「インターコンチネンタル」「ヒルトン」など世界的に有名なホテルブランドを誘致しホテルを経営するホスピタリティ事業や、小売・卸売事業を含む商業施設事業などを展開している。ホテルオークラとは2012年の「オークラ プレステージバンコク」の開業以来、ビジネスパートナーとしての信頼関係を構築。今回締結した包括的提携では、チェンマイやバンコクなどの主要都市で、新たに500室以上となる複数のオークラグループのラグジュアリーホテルを2030年までに展開することを合意した。

 ホテルオークラは海外での認知度向上を目指し、アジアを中心とした特定の五つの国や地域でそれぞれ5ホテル以上を出店する「5×5(ファイブ・バイ・ファイブ)計画」を掲げている。同社は、世界各国から観光客が訪れるタイを事業展開する上で重要国の一つとして位置付けており、すでに国内で5施設を運営している。今回の提携によってさらなる進出エリア拡大を推進し、タイ国内での存在感アップを目指す。

 今回の提携のもとでは、ホテル開発事業として2028年、チェンマイにオークラブランドとして初のホテルが開業する予定。AWCがチェンマイ市内のチャンクラン行政村に商業施設を開発する「ラーンナーティーク・プロジェクト」の一部として同社も参画する。

 このほか提携の一環として、タイ国内で新たに就航予定のクルーズ船に関するプロジェクトも進行している。AWCが建設発注するクルーズ船に同社のサービスを提供する内容で、船内には日本の伝統文化である折り紙や、長寿を象徴する鶴や亀をモチーフとした幾何学模様がデザインされる予定となっている。就航後は、チャオプラヤ川沿いの静かな風景や歴史的建造物を鑑賞しながら食事を楽しめる「オークラクルーズ」として運航される予定。


AWC社長兼CEOのWallapa Traisorat氏(中央左)と、ホテルオークラ代表取締役社長の荻田敏宏氏(中央右)

 
新聞ご購読のお申し込み

注目のコンテンツ

第37回「にっぽんの温泉100選」発表!(2023年12月18日号発表)

  • 1位草津、2位下呂、3位道後

2023年度「5つ星の宿」発表!(2023年12月18日号発表)

  • 最新の「人気温泉旅館ホテル250選」「5つ星の宿」「5つ星の宿プラチナ」は?

第37回にっぽんの温泉100選「投票理由別ランキング ベスト100」(2024年1月1日号発表)

  • 「雰囲気」「見所・レジャー&体験」「泉質」「郷土料理・ご当地グルメ」の各カテゴリ別ランキング・ベスト100を発表!

2023 年度人気温泉旅館ホテル250選「投票理由別ランキング ベスト100」(2024年1月22日号発表)

  • 「料理」「接客」「温泉・浴場」「施設」「雰囲気」のベスト100軒