
ホテル椿山荘東京は4月11日、同ホテル庭園内に建つ三重塔「圓通閣」の移築100周年を記念し、人間国宝・野村万作氏らによる狂言公演を6月10日に開催すると発表した。この特別公演は、「伝統を未来へ伝えていく」をテーマに1夜限定で実施。野村万作氏の舞台生活90周年と重なることから、狂言界の重鎮と息子・萬斎氏、孫・裕基氏という三代が共演する貴重な機会となる。
狂言三代の至芸と庭園の蛍が織りなす初夏の宴
公演は「蚊相撲」と「梟山伏」の2演目で構成。開演は午後4時、バンケット棟5階のグランドホール椿で行われる。観覧料は電話予約が3万1000円、WEB予約が3万円。公演後には旬の食材や広島の名産品を使用した特別メニューと和洋ビュッフェが提供され、アルコールを含むフリードリンクも楽しめる。
演者は「万作の会」のメンバーで、「蚊相撲」では野村萬斎氏が大名役、野村裕基氏が蚊の精役を、「梟山伏」では野村万作氏が山伏役を演じる。深田博治氏による解説も付き、狂言初心者でも楽しめる内容だ。
公演に続く食事会の後には、ホテル庭園で幻想的に舞う蛍の観賞も可能。芸術と美食、そして自然が織りなす贅沢な時間を過ごせる。さらに、イベント参加者限定で、特別宿泊優待も用意された。プライムスーペリア シティ/ガーデンビュー(45㎡)が4万1800円から。1室2名利用の場合の料金で、宿泊税は別途必要となる。
ホテル椿山荘東京の庭園内にある三重塔「圓通閣」は、1925年に東広島・篁山竹林寺から移築されたもので、室町時代前期の部材が使用されている。国の登録有形文化財に登録されるこの三重塔は、都内に現存する三古塔の一つとして知られる貴重な文化財だ。
三重塔移築百周年
予約は4月11日正午から受付を開始。問い合わせは、ホテル椿山荘東京(03-3943-5489、受付時間10:00〜19:00)まで。詳細情報はホテル公式サイト(https://hotel-chinzanso-tokyo.jp/event/plan/kyogen2025/)でも確認できる。