宿泊特化型ホテルチェーンの「ホテル1−2−3」が7日、破産した。負債は約15億円。1室あたり1人宿泊で4950円、2人宿泊で6千円、3人宿泊で7050円という破格な料金設定によるビジネスモデルは05年12月の同社設立からわずか2年5カ月で破綻した。
帝国データバンクによると、3月20日に大阪地裁へ民事再生法の適用を申請した元ヘラクレス上場の純粋持株会社レイコフ(大阪市中央区、4月21日上場廃止)のグループ会社で、同時に民事再生法の適用を申請していたホスピタリティインベストメント(資本金1千万円、大阪市中央区、小川哲男代表)は、7日民事再生手続きを取り下げ、同日、同地裁へ自己破産を申請した。
グループのホテルシステムズ(資本金1千万円、同所、同代表)、ホテル1−2−3(資本金1千万円、同所、同代表)も同日、同地裁へ自己破産を申請し、破産手続き開始決定を受けた。
ホスピタリティインベストメントは、レイコフが100%出資するホテルシステムズが100%出資し、ホテル・ゴルフ場等の不動産所有・賃貸事業を手がけていた。所有物件は「ボナリ高原ゴルフクラブ」(福島県耶麻郡)、「ホテル1−2−3秋田御所野店」(秋田市)、「ホテル1−2−3大阪船場店」(大阪市)、「ベストウエスタン松本」(長野県松本市)など。ホテルシステムズと業務委託契約を結んでいた。
ホテルシステムズはレイコフが100%出資。06年にゴルフ場「クラッシック島根カントリークラブ」(島根県雲南市)を買収し、所有、運営、管理していた。
ホテル1−2−3にはホテルシステムズが100%出資。グループのホテル事業である「ホテル1−2−3」の開発、運営を手がけていた。
負債はホスピタリティインベストメントが約100億円、ホテルシステムズが約19億円、ホテル1−2−3が約15億円で3社合計約134億円。