ミシュランによるホテル評価の新たな指標「ミシュランキー」に選出された日本国内のホテル・旅館108軒が発表された。忘れられない滞在を体験できる個性的な宿泊施設を選出し、3段階で評価した。4日には、ミシュランガイド・インターナショナルディレクターのグウェンダル・プレネック氏が来日し、選出した宿泊施設をPRしたほか、観光庁の秡川直也長官を表敬訪問し、外国人旅行者の地方誘客にも貢献できるとアピールした。
ミシュランキーは、今年4月のフランスでの公開を皮切り、アメリカ、スペイン、イタリアで発表されている。日本は5カ国目でアジアでは初めて。宿泊施設の選定に当たっては、調査チームが一般客として宿泊し、評価を行った。
選出された108軒のうち、「最上級の滞在」につながると評価した「3ミシュランキー」には、強羅花壇(神奈川県)、ホテル ザ ミツイ キョウト(京都府)、ブルガリホテル東京(東京都)、フォーシーズンズホテル東京大手町(同)、パレスホテル東京(同)、アマネム(三重県)の6軒。
「素晴らしい体験」ができると評価した「2ミシュランキー」には、西村屋本館(兵庫県)、ザ・リッツ・カールトン日光(栃木県)、あさば(静岡県)、アマン京都(京都府)、亀の井別荘(大分県)など17軒。「特別な滞在」を提案していると評価した「1ミシュランキー」には85軒を選出した。
4日には東京都内で記者発表会を開き、ミシュランの取り組みを紹介。選出したホテル・旅館の経営者や支配人などと共にミシュランキーをPRした。
観光庁への表敬訪問では、ミシュランガイド・インターナショナルディレクターのプレネック氏が「日本には独自のホスピタリティ文化があり、本物の体験がある。地方も魅力的で、ミシュランキーの半数以上の施設は、東京、大阪、京都などの大都市以外から選ばれている」と説明。秡川長官は「インバウンド旅行者にはもっと地方を旅してほしい。ミシュランキーへの掲載が旅行者の参考になり、それをきっかけに地方を訪れてもらえれば」と期待した。
ミシュランキーに選出されたホテル・旅館は、ミシュランガイド公式ウェブサイト(https://guide.michelin.com/jp/ja)などに掲載されている。
(写真右から)ミシュランガイド・インターナショナル・ディレクターのプレネック氏、観光庁の秡川長官、日本ミシュランタイヤの三輪唆矢佳氏