
サステナブルな美食体験、メズム東京が新たな小菓子を提供
環境に配慮したアクアポニックス農法で育てた食用花を活用
メズム東京、オートグラフ コレクションは21日、サステナブルな美食体験を提供する新たな取り組みを発表した。株式会社AGRIKOとのコラボレーションにより、環境負荷の少ないビストロノミースタイルを実現する「メズムのパート・ド・フリュイ」を2025年4月から提供を開始する。
この新しい小菓子は、AGRIKOのアクアポニックス農法で育てた食用花(エディブルフラワー)を使用している。アクアポニックス農法とは、魚の養殖排水を再利用した水耕栽培方式で、環境負荷を抑えながら栄養価の高い作物を生産できる循環型農法だ。
メズム東京の16階にあるフレンチダイニング「シェフズ・シアター」のディナープログラムで提供される「メズムのパート・ド・フリュイ」は、美しさと繊細な味わいが調和した一品となっている。フランス発祥の伝統菓子に着想を得たこの小菓子は、果物のピュレに砂糖とペクチンを加えて煮詰めたものを固め、エディブルフラワーで彩られている。
メズム東京の総支配人である生沼久氏は、「この取り組みは、サステナビリティの理念を共有し、環境に配慮した美食体験を提供するという我々の目標を体現しています」とコメントしている。
一方、AGRIKOの代表取締役である小林涼子氏は、「土になりたい」というコーポレートメッセージのもと、農業と福祉と食に取り組む企業としての使命を語った。「AGRIKOは、アクアポニックス農法による農福連携農園を運営し、障がいを持った方々の就労支援にも貢献しています。メズム東京との協力により、サステナブルな農業と美食の融合を実現できることを嬉しく思います」と述べた。
この取り組みは、環境保護だけでなく、社会福祉の観点からも注目に値する。AGRIKOは、発達障害者就労支援センター「ゆに(UNI)」と連携し、エディブルフラワーの加工作業を障がいを持つ方々に担当してもらうなど、地域の障害者福祉施設での働きがい(工賃)の向上にも貢献している。