リクルートの観光に関する研究・振興機関「じゃらんリサーチセンター」(JRC)のプロジェクト「雪マジ19」が今シーズンで11期目を迎えた。若年層のスキー・スノーボード需要の喚起、将来の観光・レジャー人口の確保を目的に、スキー場と連携して19歳に限ってゲレンデのリフト代を無料にするキャンペーン。コロナ禍の中、現状や利用状況はどうなのか。継続的な展開となった雪マジの成果とは。
■地域、若者に浸透
スキー・スノーボード人口は1990年代をピークに減少している。雪マジ19は、将来的な需要を創造し、スノーリゾートエリアを活性化させるために開始。同様のJRCの若年層対象のプロジェクトには、ゴルフの「ゴルマジ」、Jリーグ観戦の「Jマジ」などもあり、プロジェクトの総称を「マジ部」という。
雪マジ19は、初年度の2011~12年期の参画ゲレンデ数が89カ所だったが、シーズンを重ねるごとに増加し、今期は160カ所以上に上る。さらに20歳のリフト代を最大半額にする「雪マジ20」にも半数近くのゲレンデが参画している。
雪マジ19への登録者数は初年度が約4万9千人だったが、3期目から15万人を超えた。19~20年期は雪不足やコロナの影響で11万9526人。20~21年期もコロナ禍で11万6810人だったが、全国の19歳人口に対する雪マジを含むマジ部の会員数は、約10人に1人の割合に上っており、この割合はスキー場が多い県ほど高くなっている。
■コロナ禍でも動き
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