東証一部上場の一休が1月30日に発表した07年度第3四半期決算は、経常利益が前年同期比13.5%増の3億9400万円、営業収益は同16.7%増の6億3700万円となった。一部の契約宿泊施設で7%だった「一休.com」の手数料を昨年9月から全て8%に統一したことで、宿泊サイト運営手数料は同14.4%増の5億7700万円になった。
一休は他にも一休.comレストランなど全4サイトを運営している。全サイト運営手数料収入は5億9900万円。収入の96%は宿泊サイトだ。
一休.comのサイト単体では、取扱高が同6.3%増の76億1200万円、平均単価が同2165円増の2万6489円。平均単価のうち、旅館は同2253円増の6万7296円、ホテルは同1753円増の2万4059円となっている。
契約宿泊施設総数は、同18軒増の1027軒。内訳は旅館が同14軒増の434軒、ホテルが同4軒増の593軒だった。「旅館を中心に増加傾向が続いている」(一休)。
ただ、取扱室数では同2.4%減の28万7千室と7千室減少。会員数は同6万1千人増の154万2千人と150万人を超えたものの、実質稼働会員数は同4千人減の63万人となった。
取扱室数と実質稼働会員数の減少の理由について一休は「外資系高級ホテルのあいつぐ開業や老舗高級ホテルのリニューアルなどで宿泊プランの平均単価が上昇。単価上昇に伴って取扱室数と利用者数が減った」と分析。対策として、(1)カード決済の強化(2)携帯サイトの充実(3)Yahoo!トラベルやJR東日本など各ジャンルで強みを持つ企業との連携強化──などをあげた。
一休はYahoo!トラベルと昨年提携。JTB、じゃらんに続いてヤフー上で宿泊予約をできるようにした。今年1月にはJR東日本と共同でインターネット専用商品「びゅうde一休」を発売している。クレジットカード決済プランは昨年10月に取り扱いを始めた。