万博で1万人がベートーヴェンの「第九」歌う シグネチャーの見方を紹介


シグネチャーのオープニングイベント

 「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマにした大阪・関西万博が13日、人工島・夢洲(大阪市此花区)で開幕した。158の国と地域、そして7国際機関が参加し、科学や医療などの最新技術や独自の文化を、10月13日まで184日間発信する。開幕日の会場を歩いてみた。

 13日の開幕日は、開門の午前9時に合わせて、開幕を彩る大型イベントとして毎日放送による「1万人の第九 EXPO2025」が開催された。小雨模様の中、約1万8千人から抽選で選ばれた6~93歳の合唱参加者1万263人が、会場内の大屋根リング上やウォータープラザに整列。万博アンバサダーである世界的指揮者、佐渡裕氏の指揮の下、ベートーヴェンの「第九」第4楽章を高らかに歌い上げ、「平等・平和」をテーマに命が輝く大きな響きを世界に向け発信した。

 雨に備え万博カラーの赤、青のポンチョを着用した参加者だったが、開始直前には雨がやみ薄日が差す天候に。合唱の最後に花火が上がると、参加者からは大きな歓声が上がった。

 午後1時からは2025年日本国際博覧会協会主催で、シグネチャープロジェクトのオープニングイベント「『いのち』のはじまり、『鼓動』のたかまり」を開催した。シグネチャーパビリオンのテーマ事業プロデューサー8人がトークセッションを行い、各パビリオンの取り組みを紹介。

 トークセッションは「教えて!シグネチャーティーチャー」をテーマに、テーマ事業プロデューサー8人と万博スペシャルサポーターのNMB48のメンバーが登壇。「いのちとは」「50年後の未来はどんなものだと思うか」「私たちの中から分断をなくすにはどうしたらいいと思うか」の三つのテーマについて意見交換を行った。

 このうち分断をなくすにはとのテーマについては、NMB48の小嶋花梨さんが60人のメンバーの考えを受け入れることでまとまりをつくってきた経験を紹介。これに対し「いのちを高める」をテーマに事業プロデューサーの中島さち子氏は「互いに何も知らないことで分断を生むことがある。共に過ごす、共に遊ぶことで次に対話が生まれる。(自身がプロデュースした)『いのちの遊び場 クラゲ館』も全然違う人が共に過ごす、まじり合う場になってもらえれば」、「いのちを響き合わせる」をテーマにパビリオン「Better Co―Being」を監修した宮田裕章氏は「今は文明の転換点。違いが今は批判に向いてしまっているが、これを共鳴に向けることが重要。かつてのように同質性から何かをつくるのではなく、違う考え、見方から未来を感じる。(それぞれ全く異なる)シグネチャーパビリオンを全部回ってみてほしい」と語った。

 イベントではNMB48がショートライブを実施。小嶋さんは「八つのパビリオンを全て見ることに意義があると感じた。私たちも全力で楽しみたい」と語った。


シグネチャーのオープニングイベント


1万人が第九を熱唱、大屋根リングにも

 
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