
地方誘客促進へ観光体験をセットで提供
公益社団法人2025年日本国際博覧会協会とKlook Travel Technology(クルック)は4月24日、大阪・関西万博入場券の海外市場における販売促進に関する連携協定書を締結した。万博協会が海外向け入場券販売促進のための連携協定を結ぶのは今回が初めて。両者が連携し、万博を契機とした地方誘客を促進する。
協定に基づき、Klookは訪日客向けの万博入場券プロモーションを5月頭から世界各地で順次展開する。特筆すべきは、入場券単体だけでなく、日本全国各地の体験コンテンツや交通チケットとセットにした商品も提供する点。これにより入場者の地方送客を促し、大阪だけでなく日本各地への観光分散を図る。
Klookは万博入場券を15か国語で販売する特設サイトを開設。これを通じて万博の魅力だけでなく、日本の地域の魅力も世界に向けて発信していく。世界各国のユーザーが自国の言語で情報を得られる環境を整えることで、国際的な集客力強化を目指す。
近年、日本の主要観光地ではオーバーツーリズムが大きな課題となっている。Klookは万博協会および各自治体・DMO(観光地域づくり法人)と連携しながら、日本の地域振興に貢献するとともに、大都市圏への観光客集中を緩和する取り組みを推進する方針だ。
Klookは2014年に設立され、世界中の観光施設チケットやツアー、交通機関、Wi-Fi/eSIM、レンタカー、ホテルなど、旅行者向けサービスを提供する旅行・体験予約アプリを運営している。日本では2017年9月に日本法人を設立。JTB、JR西日本、JR九州、小田急電鉄など多数のパートナーと提携し、180か国以上に広がるユーザーに日本の魅力を発信してきた実績がある。