EXPO2025関西観光推進協議会 事務局長 野村昌彦氏
大阪・関西万博から関西各地へ誘客
2025年大阪・関西万博の開催まであと1年となりました。「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとしたこの万博には、世界中から約160の国や地域の参加が予定されています。現在、夢洲では、会場のシンボルとなる大屋根（リング）やパビリオンの建設が急ピッチで進められており、開催期間中には2820万人の来場者が見込まれうち350万人が訪日外国人観光客とされています。
23年3月、関西の2府8県4政令市、主要な交通・観光の民間事業者等で構成する「ＥＸＰＯ2025関西観光推進協議会」が設立されました。当本部はその事務局を務めており、「万博会場から地域へ」を旗印に「万博プラス関西観光推進事業」に取り組んでいます。
本事業は、万博のテーマに沿った旅行商品の造成・販売促進を柱として、国内外におけるプロモーション展開、旅ナカでのサポート、旅行者や訪日検討層のための「関西広域観光情報ゲートウェイ」構築などを一体的に行うものです。23年度は関西の自治体や企業から推薦があった観光コンテンツが既に500以上集まっており、多言語の冊子作成やデータ・ベース化を行っています。今後もコンテンツ収集を続け磨き上げることで、関西広域観光振興の礎になると考えています。
「万博プラス関西観光推進事業」では100以上の旅行商品の造成を目標としています。東京、大阪でコンテンツ事業者と旅行会社やランドオペレータのマッチング・イベントを計4回実施し、フランスのＴＯＰＲＥＳＡや米国のＬＡＴＡＳ等に出展しました。その他、海外でのセールスコール、ファムトリップの招聘（しょうへい）などを行い、リアル・エージェントやＯＴＡ各社との関係を構築することで旅行商品の造成につなげていきたいと考えています。
旅ナカサポートとしては、通訳案内士やホテル・コンシェルジュ向けのセミナーや研修を行うとともに、関西全体をデジタルマップ上で俯瞰して観光情報等を入手できる広域デジタルマップを整備。「関西広域観光情報ゲートウェイ」では、2025年日本国際博覧会協会の公式サイトや関西ＭａａＳ等とも連携し、万博に関する情報はもちろん、交通情報や災害情報など安心・安全情報をルールやマナーとともに情報提供します。関西観光の魅力や文化、2府8県4政令市のエリアごとの魅力発信を通じて、関西訪問の意欲を高め旅行商品購入につなげます。
今年は万博開催に向けて「勝負の1年」となります。国内はもちろん世界中から関西への注目が集まることを最大限活用して、関西の広域連携ＤＭＯとして「万博プラス関西観光」の推進に力を注いでまいります。
EXPO2025関西観光推進協議会 事務局長 野村昌彦氏
