三島信金 観光型ふるさと納税 全国初、市外からの関係人口増加に


利用額を入力することで寄付額が算出される(4月25日、すし処古川)

 三島信用金庫(静岡県、高嶋正芳理事長)は、沼津市でふるさと納税の仕組みを活用した地域活性化に取り組む。飲食・レジャーなどのサービス専門の現地寄付型システム「ふるさとGO」を周知し、市外からの観光客の利用と住民税の増収につなげる。

 同システムは沼津市発のスタートアップ「マイウェイ」(岩崎啓代表取締役社長)が開発。対象店舗に設置するQRコードをスマートフォンで読み取り、支払金額を入力することでふるさと納税の寄付金に換算。事前に登録するクレジットカードから支払われる。今回、沼津市が初導入した。

 例えば、3000円のサービスを利用した場合、1万円の寄付金と算出される。金券などに置き換えず、サービスをそのままふるさと納税の寄付金に換算する仕組みは全国初で、ビジネスモデル特許に出願済み。

 返礼希望事業者は沼津市から、①区域内において提供される②主要な部分が当該自治体に相当程度関連性があるなどについて承認が必要。4月22日にローンチし、市内の寿司屋で展開。25日時点で4社8店舗が同システムを利用している。今後、他のレジャー施設、宿泊施設での展開も検討。また、既に県内の他市町からも引き合いもある。

 三島信金は取引先飲食店などの紹介で協力。4月からは沼津市ふるさと納税推進室に職員を出向。利用状況などを随時連携しながら、取り組み普及を図る。

 沼津市によるとふるさと納税における寄付額は23年度で45億円を見込む。「24年度は『ふるさとGO』の効果も含め、10億円(22.2%)増加の55億円を見込んでいる」(同市ふるさと納税推進室)。


利用額を入力することで寄付額が算出される(4月25日、すし処古川)

 
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