青森県と青森県観光連盟は15日、首都圏の旅行会社や観光関連事業者、メディアを対象とした観光説明会を開いた。三村申吾・青森県知事自ら、県内観光の状況や新たな観光トピックスについてプレゼンテーションを実施。りんご柄のアロハシャツを着て、「いよいよ新幹線延伸、一緒にビジネスをやりましょう」と力強く訴えた。
冒頭、林光男・青森県観光連盟理事長は「新幹線延伸の効果を最大限に取り込むために、新しい観光連盟を発足させたりJRと共同で新しい観光資源の掘り起こしを進めたりするなど、官民一体となった取り組みを加速させている」と県観光拡大への態勢が充実しつつある現状を説明。
続いて三村知事が登壇し、同県出身の作家・太宰治の記念館や太宰にまつわるもので作った駅弁などの太宰に関するコンテンツや「十和田バラ焼き」などのB級グルメについて紹介。「青森は常々工夫が足りないと言われてきたが、『やってまれ(やってみよう)』の精神で、おもしろいものがたくさん出てきた。何よりの魅力は、人の面白さ、まっすぐさだ。(売り手よし、買い手よし、世間よしの)『三方よし』となるよう、ぜひ協力を」と呼び掛けた。
参加者を代表して青森県への応援メッセージを贈った清水愼一・JTB常務取締役は、「われわれ旅行会社の人間でも青森に行かない人が多いが、実際に行って良さが分かるのが北東北。率先して行って、その魅力を感じ取ることが重要だ」と話し、魅力ある商品づくりへの努力を約束した。
青森県は2010年12月に東北新幹線延伸を控えるほか、翌11年4月23日から7月22日まで同県単独でJRのデスティネーションキャンペーンを予定。国内最速の時速300キロで運行し、東京〜青森を3時間で結ぶ新型新幹線E5系の2013年春の導入も予定され、観光分野の成長が期待されている。