三重県はこのほど、同県の観光に関わる統計データを視覚的に分かりやすく参照できるサイト「三重県観光統計データ」を公開した。従来、数字の一覧表の形などでしか公開されていなかった統計情報を、ウフルの支援を受け、見やすく活用しやすいインターフェースで掲載。データを生かした戦略的な観光マーケティングの実現を図る。
同県ではこれまで、蓄積された観光関連統計データの利活用が十分にできていないことが課題だった。
新サイト(https://www.tourism-statistics.pref.mie.lg.jp/index.html)では、各種データを誰もが分析可能な形でビジュアライズ化するとともに、継続的にデータ更新できる体制づくりを行い、市町村やDMO、民間の観光関連事業者がデータを活用したマーケティングに取り組める環境の整備を図った。
参照できるのは、「三重県観光レクリエーション入り込み客数推計書」「三重県観光客実態調査報告書」「みえ旅おもてなしポイントプログラム(みえポ)アンケートデータ」「観光庁宿泊旅行統計調査」の四つ。元データを公開していなかった実態調査報告書などすべてのデータをウフルが一元化し、ビジュアル分析ツール「Tableau」(タブロー)を使って、分かりやすく可視化した。
プルダウンキーやカラーのグラフなどを用いた直感的に操作できるインターフェースを採用。グラフは、参照したい期間や地域、属性などを手元で変更できる。設定した条件で作成されたグラフや、元の統計データのダウンロードもできる。
また県の担当者が最新の統計データを継続的に更新できるよう、職員向けのデータ公開マニュアルなども整え、最新の統計データの更新、公開作業をベンダー等に頼らずに自走できるのも特長だ。
同サイトを担当したウフルの藤木崇裕氏は「今までは扱いづらかったり見にくかったりしたデータも、ビジュアライズ化することで親しみやすく参照しやすくなっている。地域や属性ごとにデータを抽出できるので、市町村の観光部局や地域の観光関連事業者にも活用してほしい」と話している。