国連・世界観光機関(UNWTO)の補助的な機関「世界観光倫理委員会」の委員に、元観光庁長官で首都大学東京教授の本保芳明氏が就任した。8月29日に開かれたUNWTO総会で承認された。日本からの就任は初めて。
世界観光倫理委員会は、1999年のUNWTO総会で採択された世界観光倫理憲章の解釈、適用、評価を行う中立的な組織。2004年10月に設立。委員会は前WTO事務局長のパスカル・ラミー氏を議長に、委員が8人、代理委員が3人。
世界観光倫理憲章は、持続可能な観光を実現するための規範で、環境、文化遺産、社会に与える悪影響を最小限にしながら、観光産業の発展を最大限に引き出すことを目的にしている。
本保氏は、国土交通省出身で08年10月に発足した観光庁の初代長官を務めた。現在は首都大学東京・都市環境学研究科観光科学域の教授を務めている。