世界遺産アカデミー、「世界遺産検定を受検した20代に聞く『世界遺産と仕事』」のアンケート結果を発表


 世界遺産アカデミーは5日、「世界遺産検定を受検した20代に聞く『世界遺産と仕事』」のアンケート結果を発表した。

春は、新社会人や就活生はもちろん、社会人にとっても異動や転勤などが多く、「仕事」について考える機会が増える季節です。世界遺産検定を主催するNPO法人 世界遺産アカデミー(所在地:東京都千代田区)では、「第30回世界遺産検定」の公開会場で、「世界遺産と仕事」にまつわるアンケートを実施しました。そのうち、20代の受検者からの回答を基に、「世界遺産検定を受検した20代に聞く『世界遺産と仕事』」を発表しました。

◆回答者の多くが「世界遺産の魅力を伝える仕事」を選択

 

世界遺産検定を受検した20代から最も多く票を集めたのは、ガイドなどの「世界遺産を案内する仕事」で、全体の4割近くを占める結果となりました。「見ただけではわからない遺産の魅力を説明したい」「歴史や文化などの知識を織り交ぜて案内したい」などの積極的なコメントが多く出ました。次に得票数が多かったのは「世界遺産の情報を発信する仕事」です。具体的な仕事内容には、「YouTubeやSNSによる情報発信をしてみたい」という、若者らしい回答が目立ちました。

「世界遺産を案内する仕事」「世界遺産の情報を発信する仕事」に共通するのが、「誰かに世界遺産の魅力を伝える仕事」である点です。世界遺産検定の受検者として、これまで学んできた世界遺産に関する知識を活かすのにふさわしい仕事といえます。

◆「案内したい世界遺産」の1位は京都

さらに、「世界遺産を案内する仕事」を選んだ回答者には、「実際に案内をしたい世界遺産」をお聞きしました。ランキングでは、1位の『古都京都の文化財』を始め、トップ10のうち9件に日本の遺産がランクインしています(※)。その中で多かったのは、「外国人に日本の魅力を伝えたい」「地元の世界遺産の魅力を、世界の人々に知ってもらいたい」という声です。政府が2020年までの訪日観光客数の目標を4,000万人と設定するなど、インバウンド需要は高まりを見せています。世界遺産検定を受検した人たちも、その流れを敏感に感じ取っていることが伺えます。

(※)10位には同得票数の遺産が3件ランクインしているため、トップ10に12件の遺産が挙がっています。 

 

◆ 1位から3位までの「案内したい世界遺産」を選んだ受検者の声

1位 「古都京都の文化財」
「遺産1つ1つの歴史的背景等をその場所で説明したい」(女性・2級)
「インバウンド向けツアーガイドをしてみたい」(女性・2級)
「いま勉強している歴史の知識を活かして案内したい」(女性・3級)

2位 「広島平和記念碑(原爆ドーム)」「唯一の被爆国として世界の人々に紹介したい」(女性・1級)

「平和について考えられるようなツアーを組んでみたい」(女性・2級)
「二度と戦争を起こしてはいけないことを伝えたい」(女性・4級)

3位 「モン・サン・ミシェルとその湾」「広い修道院は案内のし甲斐がありそう」(男性・2級)

「世界中から来る観光客に案内をしたい」(女性・3級)
「モンサンミシェルの成り立ちや見どころを伝えたい」(女性・3級)

◆ 世界遺産検定とは

世界遺産検定は、人類共通の財産・宝物である世界遺産についての知識・理解を深め、学んだ内容を社会へ還元することを目指した検定です。世界遺産への理解・習熟度を基礎から専門分野にいたるまで、幅広く総合的に測ります。2006年にスタートして以来、約18万人が受検し、10万人以上が認定されました。受検料の一部は、ユネスコ「世界遺産基金」に寄付され、世界遺産の保護や保全等に活かされています。

 

 
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