鳥取、島根、岡山、広島、山口の中国地方5県の観光大使が17日、東京都台東区の観光経済新聞社を訪れた。60年に1度の遷宮でにぎわう出雲大社や瀬戸内国際芸術祭などの観光情報や季節の食をアピールした。
しまね観光大使の松本麗子さんは5月10日に本殿遷座祭が行われた出雲大社をPR。今年は特に若い女性の参拝客が増え、東京から出雲に向かう寝台特急サンライズ出雲は週末の乗車率が99%という。「遷宮で神様のパワーが改まっている今年にぜひ来て」と語った。
「今年のテーマはグリーンウェイブ」と、とっとり観光親善大使の谷本優子さん。5月に全国植樹祭を行ったのを皮切りに、9月21日から全国都市緑化フェア、10月にはエコツーリズムの国際大会を開催する。また昨年開催した「まんが博」は、今年も形態を変えて、夏休み期間中に県内各地で体験型イベントを行う。
おかやま観光PRレディの鈴井芳美さんは今年、春、夏、秋の3期に分けて開催している瀬戸内国際芸術祭について説明。3月20日から約1カ月間開催した春期は、26万3千人が来場した。「特に犬島は外国のような風景がひろがる。島民とのふれ合いも楽しんでほしい」と鈴井さん。また、県北の10市町村が共同で開催している「美作国建国1300年」では漫画「NARUTO」のイラストをあしらった電車が4月から運行を開始し、観光客の注目を集めていると説明した。
広島は9月30日までデスティネーションキャンペーンを開催していると、ひろしま、宝しまレディの山下梨代子さん。10月14日まで市内3カ所の美術館で平和をテーマにした美術展を開催し、県立美術館では日本初公開36点を含むゴッホ展を行う。また、9月末まで土日祝日限定で「広島湾宝島クルーズ」が運行されることや、広島神楽の魅力などを語り、「のんびり時間をかけて広島観光と食を楽しんでほしい」と語った。
「山口県は歴史のイメージが強いけど、食についてアピールしたい」と山口県観光フレンズの由里知恵さん。三つ星シェフのピエール・ガニエールさんを食の親善大使に迎え、来年3月に同県食材を使った新メニューを発表すると説明。また7〜8月には女性にも好評という仙崎イカのイカ釣り体験ツアーを開催することや岩国錦帯橋のそばで行われる鵜飼などを紹介し、食と歴史の融合した山口観光の魅力をアピールした。
(左から)松本さん、鈴井さん、山下さん、谷本さん、由里さん