日本の地方へとシフトする中国富裕層の旅
中国最大の宿泊施設予約プラットフォームの途家(トゥージャー)は、2019年12月現在で宿泊施設登録件数が230万軒、登録ユーザー数が1億8千万人に達したことを明らかにした。途家は、中国最大のオンライン旅行会社であるTrip.com(トリップドットコム)のグループ会社として、全世界の民泊をリスティングし、登録ユーザーのビッグデータを活用することで顧客満足度の高いバケーションの提案を実現している。
2016年には日本途家(トゥージアジャパン、東京都千代田区)を設立。滋賀県大津市や新潟県魚沼市などの行政と業務提携し、「東京や京都などの次に訪れたい観光地」として大津や魚沼をPRするキャンペーンを運営している。
途家の李珍妮(リー・ジェンニー)最高業務責任者(CBO=Chief Business Officer)は、「中国の富裕層は、何度も日本を訪れるリピーターが多く、新しい旅のスタイルを求めている。最近は地方において民泊を活用して、週末を含めてその地方に滞在し、その土地の魅力をじっくりと味わうという旅のスタイルが注目を集めている」と富裕層の旅のトレンドについて説明する。
民泊の滞在中は、地方ならではの体験観光のプログラムが提供されており、今年度は魚沼市において星空ウオッチングや、バーベキュー、雪遊びなど、親子で楽しめる観光プログラムが実施されファミリー層に好評という。
李CBOは、「2018年から業務提携している大津や魚沼は、たいへん魅力的なデスティネーション。大津の琵琶湖の美しさ、魚沼のおいしいお米は、中国人をとりこにしている。途家のビッグデータと連動したICTや、プロモーションリソースを活用した独自の手法で魅力を発信することで、日本の地方に眠る観光資源という種に花を咲かせるお手伝いができればうれしい」と抱負を語っている。
魚沼市で行われた親子ツアーの様子
途家李CBO