2024年2月の中国からの訪日旅行者数は45万9千人だった。24年の春節期間は2月10~17日で、2月9日も多くの企業、団体が休みだったことから、実質9日間の長期旅行が可能な休暇となったが、訪日客数はコロナ前の19年同月に対する回復率が63.5%にとどまった。
観光庁の髙橋一郎長官は「中国市場は昨年から徐々に回復を続け、2月にはコロナ後初めて回復率が6割を超えたが、他の市場の回復状況と比べると、まだまだ安定して伸ばしていかなければならない状況にある」と述べた。
観光庁がJNTOを通じて実施した現地の旅行会社への聞き取り調査の結果などによると、中国市場の訪日回復に影響を与えている要因には、中国国内の景気低迷や、国内旅行の回復に比べて外国旅行全体の回復が遅れていることなどが挙がった。中国からの訪日客の多くを占める若年層が国内景気の影響を受けやすい傾向にあることも要因の一つとされている。
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