中小企業の業況判断、9期ぶり悪化


 経済産業省がこのほど公表した中小企業景況調査の今年4〜6月期分によると、同期の全国中小企業の業況判断DI(前期比で好転とする企業割合から悪化とする企業割合を引いた値、季節調整値)は前期差8.5ポイント減のマイナス34.8で、9期ぶりにマイナス幅が拡大した。震災の影響で東日本地域で大幅に悪化したほか、他地域でも間接的な影響が表れ、すべての地域でマイナス幅が拡大した。業種別では、内外から観光の自粛を受けた宿泊業をはじめ、ほとんどの業種で悪化した。

 調査は全国の中小企業1万8950社に行い、このうち1万8280社から有効回答を得た。

 業況判断DIを地域別にみると、8地域すべてで悪化した。北海道、東北、関東、中部など、東日本地域の落ち込みが大きい。都道府県別では宮崎、和歌山、島根の3県でマイナス幅が縮小、長崎県で横ばい以外はすべて悪化した。

 業種別では、製造業がマイナス28.8、非製造業がマイナス36.5で、それぞれ前期から12.7ポイント、6.7ポイント、マイナス幅が拡大した。

 非製造業の中では、宿泊業が前期のマイナス32.9からマイナス46.2へ、13.3ポイントの大幅な悪化。東日本大震災の影響を大きく受けた。卸売業、対事業所サービス業(運送・倉庫)、対個人サービス業(自動車整備、その他)なども大きく悪化した。

 製造業の中では、窯業・土石製品が、前期のマイナス36.6からマイナス26.0へ、唯一上昇した。

 企業の規模別では、中規模企業が前期のマイナス19.5からマイナス31.0、小規模企業が前期のマイナス28.4からマイナス35.7へ、それぞれ悪化した。

 7〜9月の見通しは、全産業で今期差6.3ポイント上昇のマイナス28.5。このうち製造業はマイナス22.9、非製造業はマイナス30.8で、それぞれ今期から5.9ポイント、5.7ポイント上昇の見通し。

 非製造業の中では、宿泊業がマイナス31.4で、今期から14.8ポイント上昇の見通し。

 
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