![](https://i0.wp.com/www.kankokeizai.com/wp-content/uploads/d24522-274-262083-0.jpg?resize=320%2C320&ssl=1)
UVC除菌装置に入れられ除菌される手荷物搬送用カート
中部国際空港では、「安全・安心の見える化」を実現する除菌情報提供システムの実証実験を14日から実施する。
UVC除菌装置に入れられ除菌される手荷物搬送用カート
今回の実証実験は、10月14日から11月6日までの期間、新型コロナウイルス感染症防止を目的に行われるもので、空港内で利用されている手荷物搬送用カートや旅行者が預けた手荷物を専用の装置で紫外線除菌し、その情報を利用者のスマートフォンなどに即時提供するものです。
セントレアでは、新型コロナウイルスの感染拡大以降、空港内施設などの清掃・除菌をはじめ、飛沫防止シートの設置など感染症対策を徹底してきました。しかしながら、手荷物受取所では受託手荷物の返却時間が分からず、返却所で3密が発生する可能性があることや、手荷物カートや保安検査場レーンのトレイは手作業で消毒対応を行っており、更なる3密対策の徹底や清掃・消毒作業の効率化が求められています。
また、利用者には使用するカートなど設備の除菌がされているのかがわからないという課題もありました。
ARTAの水野会長は、今回の実験で1,000件ほどの情報収集を目指すとし、「先導実証試験結果を11月末までに取りまとめ、東京オリンピック・パラリンピックにおける空港の安全対策として主要空港での早期実用化に向けて環境を整えていきたい」「本システムは旅客・空港従業員らに対しての”安全・安心”の見える化になる。今後の需要回復においてこれらの情報は必要とされる」と話しました。
実験内容を説明するARTAの水野会長
- 先導実証試験について
■先導実証試験日程
2020年10月14日(水)~11月6日(金)を予定
期間中、実運用便におけるシステム評価の他、模擬実験によるデータ収集を図る
■先導実証試験内容
①世界初となる国際線到着手荷物のUVC除菌および電子タグによる手荷物返却情報配信
航空会社に預けた荷物(受託手荷物)を手荷物受け取り所まで搬送する「搬送ライン(ブレイクダウン・コンベア)」にて手荷物のUVC除菌処理を実施することにより、新型コロナウイルス感染防止を図ります。
同時に受託手荷物の返却時間情報を可視化するため、搬送ラインに設置されたIT機器(電子タグ認識アンテナ・バーコード認識カメラ等)から返却情報を収集し、大型ディスプレイやお客様のスマートフォンへ情報提供することで、返却時間が分かり、常に手荷物受取所付近にいる必要がなくなることから、3密回避を実現します。
※利用者はアプリのダウンロードなど必要なく、Webブラウザ上で確認できる。
航空機から降ろされた手荷物は搬送用ベルト上に設置された専用の装置でUVC除菌される
旅客は手荷物受取所に設置されたモニターで自分の手荷物の返却時間がわかる他、QRコードを読みとることで自身のスマートフォンなどでも返却時刻が確認できる
②手荷物カートUVC除菌および電子タグによるスマートフォンへの除菌情報配信
手荷物カート動線上にてUVC除菌装置を設置し、カートに設置された電子タグラベルに表記されているQRコードをカメラ機能でスキャンすることにより、当該カートの除菌情報(日時)が表示されます。この機能により、今まで手作業で除菌をしていたカート回収スタッフの業務効率が上がり、除菌情報が分かるため、お客様に安心してカートをご使用いただけます。
UVC除菌装置に入れられ除菌される手荷物搬送用カート
手荷物搬送用カートに取り付けられたQRコード世読み込むとカートの除菌時刻が確認できる
③保安検査場レーンでのトレイのUVC除菌
お客様が保安検査場で使用するトレイをUVC除菌します。なお、除菌は空港関係者が利用する関係者レーン近辺で運用試験を実施します。