九州地域訪日教育旅行促進協議会(事務局=国土交通省九州運輸局、九州観光推進機構)は、2008年度冬季(09年1〜2月)の中国からの修学旅行の動向をまとめた。四川大地震の発生に伴い夏季に修学旅行を自粛した学校が冬季に旅行を実施したケースもあり、旅行件数は前年同期比6件増の16件、人数では359人増の898人に増加した。
出発地の地域別内訳は、上海地区が3件194人、北京地区が3件212人、広東地区が7件372人、山東省が3件120人。北京地区は前年同期を1件下回ったが、その他の地区は2〜3件増加した。
08年5月に発生した四川大地震の影響で、08年度夏季には修学旅行の自粛が相次ぎ、九州への来訪も人数で前年同期比292人減の1573人となったが、冬季には回復。ビジット・ジャパン・キャンペーン九州地方連携事業として、中国の教育関係者を九州視察旅行に招いた効果も出たとみられる。
日程は5〜6日が中心で東京〜大阪〜九州などを巡るコースが多い。北京、上海、広州からは日本各地への直行便を利用しているが、山東省の3校はいずれも青島〜下関間のフェリーを利用した。
九州で人気の訪問先は、環境に先進的に取り組んでいるハウステンボス(長崎県)や北九州エコタウン(福岡県)、ロボット技術が学べるロボスクエア(同)、このほか阿蘇(熊本県)などだという。
旅行中、九州の学校との交流、または学校視察を行ったのは、16件のうち14件だった。