除菌力、消臭効果、低コスト
部屋のカビなど臭いや花粉も抑止
九州観光(大阪市西区)除菌部は、九州を中心に全国の旅館やバス会社に向け、除菌水を噴霧器で霧状にして使う「空間除菌」の利用を呼び掛けている。現在は、数多くの旅館・ホテルでの利用のほか、全国で100社2千台のバスでも使用されている。除菌力と消臭効果、低コストを実現し、空間の環境保全を行う「ハイクロM」を提案する。
空間除菌は、除菌水「弱酸性次亜塩素水ハイクロM」を使用。噴霧器で霧状にして除菌するものだ。一時期、消費者庁が除菌グッズは効果がないと製薬会社へ表示変更を求めて話題になったが、ハイクロMはインフルエンザやノロウイルス、O―157、各種ブドウ球菌のほか、熱に強い芽胞菌も死滅させる効果があると、基礎除菌実験で実証している。カビや食べ物などの臭いを抑え、花粉を不活性化する効果もある。
除菌剤は子どもの口や目に入っても安全で、大学病院や食品工場などでも貢献しているものを使用する。
コスト面が安価なことも特長の一つ。使用時は原液を50倍に希釈。1リットル当たりの単価は64円で、アルコール剤などと比べて経済的だ。噴霧器についても改良を重ね、室内用、バス用など用途に応じて使えるよう数種類そろえている。
ハイクロMを使用する大分県由布院温泉の「由布の彩Yadoyaおおはし」の佐藤政明支配人は、「日本人の特性として、何かが変わったとき初めて敏感になる。しかしそれではもう遅い」と除菌対策の大切さを語る。使用については「接客業ではマスクは付けられない。取り組むなら徹底的にすべきだ。弊館では本館全14室、フロント、厨房の全ての場所で使用している。導入して8年になるが、インフルエンザや集団感染などを食い止め、貢献している。消臭効果もあり、臭いのクレームは全く出ていない」と太鼓判を押す。
料金は、ハイクロミスト中型噴霧器が3万5千円から。問い合わせは九州観光空間除菌事業部TEL06(6531)5544。
室内に設置された空間除菌器
中型噴霧器「ハイクロミスト」(室内26畳タイプ)