二階俊博・経済産業相は1月23日、本社主催のプロが選んだ「旅館・ホテル250選」の認定証授与式(5つ星の宿=商標登録済み)の懇親パーティーに出席した席上、最近の中小企業経営が金融問題で行き詰まっている現状について、「経済産業省の中小企業金融問題対策として、ご周知のように、いち早く現状を把握して、昨年秋から相当枠の融資を実施して実績を上げている」とした上で、特に観光・温泉地の伝統文化を守る老舗旅館が自助努力の限界を越えて倒産、民事再生法を余儀なくされている現状を憂慮しているので、何らかの対策が必要であることを強調して、次のように述べた。
「これから外国人観光客も増えてくるときに、日本の伝統文化、心を売る宿である『5つ星の宿』を消してはならない。一生懸命がんばっているところで、金融問題で苦慮しているところは、観光経済新聞社(江口社長)へ連絡してほしい。何らかの救済策を講じたい」。
二階経産相は、観光立国が推進される中で、中小企業対策と積極的に取り組んでいるので、心情的に伝統文化の宿が消えていくことに配慮したものとして注目される。