韓国観光公社(KTO)東京支社は11月21日、開設50周年を記念したイベント「韓国観光の夕べ」を東京都港区のザ・プリンス パークタワー東京で開いた。両国の観光関係者ら約330人が出席。1969年に初の海外支社として開設された日本支社の50周年を祝うとともに、日韓関係の再興に向けた民間交流拡大や観光活性化について意見を交わした。
主催者を代表してKTOの安榮培(アン・ヨンベ)社長は「最近は、スマートフォンが普及し、SNSを使ったデジタルマーケティング、ICTを活用した観光関連のサービスが増えている。50年を足掛かりにスマートツーリズムなど、新たなトレンドと連携した持続可能な観光の目標達成に向け、新たな基盤を作り観光を発展させていく」とあいさつした。
来賓としてあいさつした駐日韓国大使館の南官杓(ナム・グァンピョ)大使は、昨年に交流人口が1千万人を超えたことで関係が強化されたことを強調。「50年間で1億5千万人が交流し、そのうち7800万人が訪韓している。日本は、地理的近接性はもちろん、観光での真のパートナーだ」と述べた。また、日韓関係について「両国の関係を心配する人も多いが、冬の雪が溶けるように、観光を通じて春を迎えるだろう」と期待した。
赤羽一嘉国土交通相は、10月の訪日韓国人数が前年比66%減となっていることに触れ「厳しいときこそ草の根の交流が大事。50年前は交流人口が6万人だったが、今では1千万人となった。各地域での交流事業も継続する」と語った。
衆議院議員で日韓親善協会中央会の河村建夫会長は「日韓関係はこれ以上悪くならない。政府でも努力し、再度上昇機運に乗せる」と意気込んだ。
イベントでは日韓の交流発展への貢献者として日本旅行業協会(JATA)の田川博己会長、朝日新聞東京支社の桜井泉記者、ラジオDJの古谷正享氏に感謝状が贈呈された。また、これまでに東京支社長を務めた金載元(キム・ジェウォン)氏、申喜秀(シン・ヒス)氏、呉龍洙(オ・ヨンス)氏、康重石(カン・ジュンソク)氏にも感謝状が贈られた。田川会長は「これまでも山あり谷ありだった。今は谷にいるが、旅行業界が一緒になって頑張るとき」と民間交流の活性化を呼び掛けた。
安社長
赤羽国交相