京王電鉄は、京王高尾線高尾山口駅前(東京都八王子市)の社有地で温泉掘削を開始した。2年後の夏に日帰り温浴施設を開業する予定だが、温泉が出なかった場合は計画を中止したり変更したりする可能性もあるとしている。
同社広報部の説明によると、施設の建設予定地は面積が約3833平方メートル。これまでは駐車場やバスの転回場所として使用していた。
同社では6年前から土地の有効活用策を検討してきた。高尾山への登山客が多く集まる同駅周辺に同様の施設はないため、同社では採算が取れると判断、掘削に踏み切った。
温泉が湧出した場合、鉄骨造り地上2階建ての施設を建設する。同社が温浴施設を運営するのは今回の施設が実現すれば初めて。
問題は温泉が湧出するかどうか。近隣で温泉が湧いているのは神奈川県相模原市橋本の温浴施設。同駅から7〜8キロも離れている。「温泉が出る可能性が高いと判断して掘削しているが、出ないことも考えられ、悩ましいところ」(広報部)と話す。
果たして、同社の計画通りになるか、今後の動きが注目される。