京都市が発表した「観光調査年報」によると、09年の入洛観光客数は4690万人だった。初めて5千万人を突破した08年より331万人(6.6%)減少した。市は、「景気低迷と新型インフルエンザの影響を受けた」(産業観光局)としている。
観光客数が減ったのは阪神大震災があった1995年以来、14年ぶり。月別に見ると、シルバーウイークがあった9月を除き、すべて前年割れ。特に、新型インフルの影響を受けた5、6月はそれぞれ18.2%、23.6%の減少となった。
観光客1人当たりの平均消費額もダウン、0.7%減の1万2982円に。観光客全体の消費総額は7.2%減の6088億円となり、「00年以来、9年ぶりの減少」という。
増加傾向にあった宿泊外国人客数だが、09年は16.4%減の78万人にとどまった。03年以来、6年ぶりの減少。特に韓国や台湾などアジア人の減少が目立つ。
全体に占める国・地域の割合を見ると、最も多いのが米国で31%(24万3千人)を占め、次いで台湾9.7%(7万6千人)、オーストラリア7.4%(5万8千人)、フランス7.2%(5万6千人)、中国5.9%(4万6千人)の順。
新型インフルは修学旅行に大きな影響を及ぼしたが、市も5月は46.4%減、6月が49.8%減と大幅な減少を強いられた。しかし、積極的な誘致活動の結果、8月には回復。09年トータルでは4.6%減の96万4千人となった。